売れるウェビナーの作り方21ステップ(2時間で5,364万円の販売実績)

最終更新日:2024年9月20日
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リアルなセミナーを開催して価値提供やセールスをおこなうことは一般的に普及していますが、セミナー会場や運営スタッフ確保の手間やコスト、集客に悩んでいませんか?

そして、これらをウェブ上で効率的におこなえれば良いと思ったことはありませんか?

実は、これらの手間やコストの諸問題をすべてクリアし、リアルのセミナー同様のメリットを享受しながらウェブ上でセミナーを開催する方法があります。

それが、「ウェビナー(Webinar)」です。

「ウェビナー(Webinar)」とは、「ウェブ(Web)」と「セミナー(Seminar)」を組み合わせた造語で、オンライン上のウェブ動画を活用して情報価値を届ける新しいプロモーション手法です。

本記事でご紹介する内容をお読みいただければ、誰でも簡単に効果的なウェビナーの作り方を理解し、ウェビナーを活用したプロモーションを成功させることができるようになります。

実は今、ウェブ上の効果的な販売手法であるウェビナーに対する注目が高まっています。

すでに海外の優れたマーケター達は、効果的に商品を販売する手法として、ウェビナーを中心にプロモーションするよう移行し始めています。

実際に私自身もこの方法のとおりにウェビナーを実践することによって、2012年に初めて開催したわずか2時間のウェビナーで、5,364万円もの売上を上げることができました。

この内訳は、販売価格298,000円のオンラインスクールが180件、売れたことを意味します。

もちろん、これは本格的なウェビナーを開催した初めての実績となります。

2012年以降から現在にいたるまでは複数のウェビナーを開催し、「エバーグリーンローンチ」でウェビナーを活用することで、さらに大きな売上を得ることができています。

そんな魅力的なウェビナーですが、その詳細をご存知でない方も多いのではないでしょうか。

また、ここ数年の間で日本でもウェビナーが普及するにつれて、「売れるウェビナーのシナリオをどのように作成すれば良いか?」という点が議論されるようになってきました。

ウェビナー自体が販売に効果があると聞いていても、実際に自分でウェビナーを開始しようと思ったとき、具体的な構成のイメージが湧かない方が多いとも言われています。

そこで本記事では、まずウェビナーとは、どのようなものかをご紹介します。

そして、「ウェビナーでは何をどのように話せば商品が売れるのか?」という点に焦点を当てつつ、私自身が独自に開発した「ウェビナー・セールス・フォーミュラ」という21ステップのフレームワークを公開します。

最後に、具体的なウェビナーの開始方法として、あなたが今すぐウェビナーを活用するための4ステップをお伝えします。

本記事をお読みいただいた後には、あなたはすぐにでも販売効果が実証されたウェビナーを作り、短期間で大きな売上を上げるウェビナーを開催できるようになります。

もしもあなたがウェビナー初心者で、これから効果的なウェビナーを作りたいのであれば、ぜひ、こちらでご紹介するウェビナー販売のフレームワークを活用されてみてください。

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目次

ウェビナーマーケティング 概要

ウェビナーとは何か?

ウェビナーとは、ウェブ上で動画を使ってセミナーやプレゼンテーションをおこなうというもので、「ウェブ」と「セミナー」を組み合わせた言葉です。

ウェビナーのスタイルには次のようなものがあります。

1人で話す形式

ウェビナー-イメージ-1人で話す形式

出典:Timothy Sykes

対談形式

ウェビナー-イメージ-対談形式

出典:Marketing Sherpa

インタビュー形式

ウェビナー-イメージ-インタビュー形式

出典:Mari Smith

スライドプレゼン形式

ウェビナー-イメージ-スライドプレゼン形式

出典:STRATEGIC PROFITS

ウェビナーをおこなう方法

ウェビナーの配信にはライブで生放送する形と、録画しておいたものを放送する形があります。

ライブ配信のメリットは、リアルタイムでセミナーに参加しているように感じさせることができる点です。

質問をその場で受け付けて、ウェビナー内で回答するなど、参加者とコミュニケーションできるというメリットがあります。

録画しておいたものを放送する場合は、一度ウェビナーを作れば、あなたの時間を拘束することなく何度でも開催できるというメリットがあります。

現在、ウェビナーをライブ配信するためのプラットフォームとして一般的に活用されているものは、YouTube LiveとFacebook Liveです。

YouTube Live

ウェビナー-YouTube-Live-ロゴ

出典:YouTube Live

Facebook Live

ウェビナー-Facebook-Live-ロゴ

出典:Facebook Live

ウェビナーをおこなうメリット

場所や時間にとらわれない

リアルの場でセミナーをおこなう場合は、地理的な制限があります。

よほど人気があるセミナーでなければ、参加者は会場の隣接する都道府県までに限られることがほとんどです。

しかし、ウェビナーはインターネット上で開催できるため、日本全国はもちろん、世界中から参加することができます。

また、通常のセミナーの場合は、時間的な制約もあります。

セミナーに参加したい方がいても、開催日時にすでに別の予定が入っている場合は参加することが難しい、ということが起こります。

実際には、ウェビナーをライブ配信でおこなう場合も同様のことが起こります。

しかし、ウェビナーの場合、録画したものを配信すれば何度でも開催することが可能です。

そのため、複数の開催スケジュールから選んでもらうことができます。

また、録画したウェビナーを配信する場合、あなたは一度だけウェビナーを録画しておけば、リアルなセミナーのように何度も開催する必要がなくなります。

たとえば、あなたが休みの日にリビングでくつろいでいる間でも、インターネット上では見込み顧客に対してウェビナーが実施されている、ということが可能になります。

見込み顧客集めから顧客教育・販売までを一気におこなうことができる

一般的に、見込み顧客獲得から販売までの流れとしては、次のような形があります。

1. 無料オファーを用意して、見込み顧客を獲得する
2. 獲得した見込み顧客にステップメールで教育をおこなう
3. 教育をおこなった見込み顧客に対して、メールでセールスレター型の販売ページを送る

一般的に、この流れは数日から数週間にわたって実施していきます。

一方、ウェビナーを使うと、この流れを一気におこなうことができるようになります。

まず、ウェビナーが視聴できること自体を無料オファーとして訴求し、見込み顧客を集めることが可能です。

そして、ウェビナー自体の中で、顧客教育から販売までをおこなうことができます。

そのようにすることで、見込み顧客獲得から販売までのプロセスを一気に進めることができます。

商品販売の成約率が上がる

販売の成約率を上げるためには、見込み顧客を教育するプロセスが重要です。

しかし、ステップメールで教育をおこなう場合は、ステップが進むにつれて、メールの開封率やクリック率が減ってしまう傾向があります。

しかし、ウェビナーでは、初視聴する動画の中で教育をおこなうので、そのようなことがありません。

代わりにウェビナーを最後まで観てもらうことが重要になりますが、その方法は後述します。

また、縦長のセールスレターページの場合は、重要なポイントを飛ばして読まれたり、説明なしに価格の部分だけを見られたりということが起こります。

セールスレターは、上から順番に読んでもらうことで成約率が高くなるように構成されています。

そのため、飛ばし読みをされると十分な効果を発揮することが難しくなります。

また、YouTubeにアップした一般的な動画でも、再生するポイントを視聴者がコントロールできるため、価格の部分のみを先に観られてしまう可能性も生まれます。

しかし、ウェビナーでは、先に飛ばしてみることができない配信方法を使うことで、こちらの伝えたい内容を順番に聞いてもらえるため、成約率を高めることができます。

アメリカでウェビナーマーケティングのエキスパートであるマイク・フィルセイム(Mike Filsaime)によれば、効果的なウェビナーでは、総視聴者数に対して20%ほどの成約率が生まれる場合があるそうです。

もちろん、商品単価にもよりますが、一般的なセールスレターでも5%の成約率があれば良いと言われる基準と比較すると、20%という数字は極めて高いと考えられます。

ウェビナー-2012年-開催-電子書籍のルール

実際に、私自身が2012年12月に開催したオンラインスクールを募集するウェビナーでは、298,000円という高額な参加費にも関わらず、再放送も含めて180名もの方々から申し込みいただくことができました。

こちらはウェビナーの総視聴者数が1,200人程度でしたので、15%ほどの成約率があったことになります。

実は、こちらの販売時には、後述する「あるフレームワーク」にしたがってウェビナープレゼンを進めたわけですが、セールスレターだけでは決してこのような成果は生まれなかったでしょう。

以上のように、ウェビナーには販売を成功させるうえで大きな可能性があります。

ぜひ、メリットが多いウェビナーを、販売方法のひとつとして導入されることをおすすめします。

それでは次に、ウェビナーを活用するうえでもっとも重要となる、「何をどのような順番で話せば良いのか」という本題について解説していきます。

ウェビナー・セールス・フォーミュラ

こちらでは、私が独自に開発し「ウェビナー・セールス・フォーミュラ」と名付けた、ウェビナー必勝シナリオの公式をご紹介します。

失敗するウェビナーの共通点は、段取りを決めずに成り行きで進めてしまうことです。

何も考えずにウェビナーを開催しようとしてカメラに向かうと、思いつきで話を進めてしまい、「商品を販売する」という所期の目標を達成できない可能性があります。

あなたがウェビナーを成功させたいなら、そのような状況は避けなければなりません。

では、どのようにすれば良いのでしょうか。

それは、すでに海外でも証明されている、成功するウェビナーの「シナリオ・フレームワーク」にしたがうことです。

それが、次にご紹介する「ウェビナー・セールス・フォーミュラ」です。

【ウェビナー・セールス・フォーミュラ】

1. イントロダクション・パート
1. 視聴する姿勢を整えてもらう
2. ウェビナーの視聴特典を提示する
3. 視聴への感謝とウェビナーで得られるものを説明する
4. あなたの実績を証明し、信頼関係を構築する
5. ストーリーを説明する
6. 変化を約束する
7. 自己信頼感を醸成する
8. パラダイムシフトを伝える

2. コンテンツ・パート
9. 有益な情報と解決策を提示する
10. 金銭的価値を提示する
11. 販売したい商品を説明する
12. 成功事例を説明する

3. クロージング・パート
13. ベネフィットを説明する
14. 比較をおこない、商品価値を高める
15. 価格を提示する
16. 購入特典を説明する
17. ウェビナー視聴者限定の特別価格を提示する
18. 今すぐ購入すべき理由を伝える
19. 保証をつけ、さらに不安や疑問を取り除く
20. 「2つの選択肢」をあらためて提示する
21. まとめの説明とコール・トゥ・アクションをおこなう(感謝と強調)

ウェビナー-セールス-フォーミュラ-イントロダクション-パート

ウェビナー-セールス-フォーミュラ-コンテンツ-パート

ウェビナー-セールス-フォーミュラ-クロージング-パート

このシナリオ・フレームワークを使うと、あなたはウェビナー中に無駄なことを一切話すことなく、販売に成功するウェビナーを開催することができます。

また、ウェビナーにおいて視聴者を離脱させることは売上を失うことを意味しますが、シナリオの完成度が高ければ、離脱を抑え、その後の販売成約率を高めることができます。

なお、シナリオは表現や言い回しも大切ですが、各要素の目的や内容を理解して作り込むことが大切です。

実際は、表現がうまいかどうかよりも、必要な要素が欠けていることの方が、販売に大きな影響があります。

たとえば、期間の限定性や申し込みの締切がないもの、つまり、「いつでも買える商品」だと視聴者が知った途端に、成約率は下がります。

そのため、まずはシナリオ・フレームワークの各要素が欠けることがないよう、すべての要素を入れ込こむようにシナリオを作ることをおすすめします。

なお、質の高いシナリオにするコツは、最初にできるだけボリュームを多めに書いて、必要に応じて編集・カットしていくことです。

そのようなポイントを踏まえたうえで、シナリオ作成にとりかかってみてください。

それでは、「ウェビナー・セールス・フォーミュラ」をご紹介していきます。

こちらでは、アメリカのウェビナーの専門家であるルイス・ハウス(Lewis Howes)のウェビナー、そしてウェビナーによる商品販売の草分け的存在であるリッチ・シェフレン(Rich Schefren)のウェビナーも紹介していきますので、合わせて参考にしてみてください。

イントロダクション・パート

ステップ1. 視聴する姿勢を整えてもらう

まず、視聴する姿勢を整えてもらうように、ウェビナー開始前にアナウンスをおこないます。

プレゼンターが1人の場合はご自身で話してもらっても良いですが、可能であれば、ウェビナーをおこなう本人ではなく、別の人にアナウンスしてもらうようにします。

これは、ちょうどリアルなセミナーにおいて、講師が話す前に司会者が場を整える意味と同じだと考えてください。

こちらのポイントは、これから開始するウェビナーを有効に活用していただくために、という視点からアナウンスすることです。

具体的には、下記のような内容が考えられます。

「本日はウェビナーへのご参加ありがとうございます。間もなく、ウェビナーを開始します。スピーカーをオンにして音量を調整してください。」

 

「ウェビナーの時間を無駄にしないために、インターネットで他のページを開いたり、メールチェックをしたりせずに、画面に集中して視聴できるようにしてください。」

 

「大切な部分を見逃さないために、携帯電話の電源は切って、ウェビナーに集中するようにしてください。」

 

「ウェビナー終了後に質問を受け付けますので、質問したいポイントについて、メモをとりながら視聴してください。」

ステップ2. ウェビナーの視聴特典を提示する

ウェビナー-事例-特典

事例:リッチ・シェフレンのウェビナー(動画や音声ファイル、PDFレポートの視聴特典)

次に、ウェビナーの視聴特典を提示します。

これらの特典は商品を購入するかしないかに関わらず、最後まで視聴することでプレゼントできるものを用意します。

特典は、あなたがこれからおこなうウェビナーの内容と関連したものにします。

このステップの目的は、最後まで視聴してもらうための確率を上げることにあります。

こちらを説明する際には、下記のように説明します。

「必ず最後まで視聴してください。ウェビナーの最後に、音声ファイル、動画ファイル、PDFレポートといった無料特典を手に入れる方法をお伝えします。」

 

「この特典は、かつて私が定価3万円で販売していた有料商品です。すでに販売は終了した人気商品でしたが、今回のウェビナーに限って、無料特典として差し上げることにしました。」

単に無料特典だと価値がないように思われますので、特典の希少性やベネフィットといった価値を伝えるようにします。

なお、これらの特典は、ウェビナー開催前から事前にメールで伝えておくことで、ウェビナーへの参加率を高めることができます。

ステップ3. 視聴への感謝とウェビナーで得られるものを説明する

ここから、講師本人が登場します。

まず、あらためて、本人から視聴者へウェビナー参加への感謝を伝えます。

そして、この場に参加していることが貴重なチャンスであること、そのチャンスを逃さず参加していることは素晴らしい、といった価値を伝えていきます。

そして、今回のウェビナーで視聴者が得られるものを説明していきます。

おすすめの方法は、アジェンダを提示することです。

箇条書きでも良いので、何をどのような順番で話していくかをあらかじめ説明しておくと、参加者はこれから説明される内容を受け入れやすくなります。

たとえば、こちらはウェビナーマーケティングの第一人者であるルイス・ハウスのウェビナーで提示されるアジェンダです。

ウェビナー-事例-アジェンダ

意訳すると、たった1本のウェビナーから22,000ドルを稼ぐ方法、ウェビナーに関わっていくことになった自分のストーリー、大金を稼ぐための事例、ウェビナー販売システムで7桁を稼ぐ7ステップ、あなたのウェビナーの成功を加速させるプログラム、といったアジェンダを説明しています。

こちらのポイントは、「プリフレーミング」です。

ここで使うプリフレーミングとは、あらかじめウェビナーで語る「話題の枠」を提示しておき、相手の注意をその枠内に導くというものです。

あらかじめアジェンダを明示しておくことによって、視聴者はそのトピックについてひとつひとつ理解していこう、という姿勢になります。

失敗するウェビナーの共通点は、段取りを決めずに成り行きで進めてしまうことだ、と前述しました。

そのような状況を防ぐためにも、この点は重要です。

ぜひ、視聴者がウェビナーを最後まで観たくなるような魅力あるアジェンダを作成してみましょう。

また、この部分は、このウェビナーを視聴することで何が得られるかを約束する部分でもあります。

たとえば、あなたが「集客を成功させるための7ステップ」「短期間でビジネスを成功させる5つの鍵」といったアジェンダタイトルをつけ、魅力的に見えるように工夫します。

ステップ4. あなたの実績を証明し、信頼関係を構築する

ウェビナー視聴者には、すでにあなたのことを知っている人もいるでしょう。

しかし、ここでは、あなたのことを知らない人に伝えることを前提に伝えるようにします。

そのため、あなたのプロフィールや実績を示し、信頼を生むことが重要です。

信頼が少ないほど、後におこなうセールスが難しくなります。

なお、こちらでは、あなたの実績を証明するために、あなたの顧客や推薦者から証言を依頼しましょう。

この場合、ビデオでの証言をもらえることがベストです。

その次に良いのは、音声での証言となります。

この場合、ウェビナー上では、顧客の静止画像が表示され、証言音声が流れる形になります。

可能であれば、3つから5つ程度を目安に、証言を集めてください。

なお、顧客に話してもらう証言ではなく、顧客の写真やデータを示しながら、あなたが顧客の実績を紹介する形も可能です。

こちらのポイントは、なぜ、自分がこのウェビナーをおこなう資格があるのか、ということを理解してもらうことです。

つまり、あなたのプロフィールや実績から、信頼に値する人物だと思ってもらうことです。

これらの内容に添うように、あなたのミッション、プロフィール、自己紹介、実績を伝えるシナリオを作ります。

また、次のように著名人との写真を使うことも、あなたを信頼してもらう方法として有効です。

こちらはルイス・ハウスのウェビナーで使用されている画像です。

中心の背の高い人物がルイス・ハウスで、その両脇に著名人が一緒に写っています。

ウェビナー-事例-実績-証明

視覚的効果は想像以上に高いので、こちらは即効性の高い信頼構築法のひとつだと言えます。

ステップ5. ストーリーを説明する

こちらでは、あなた自身の成功ストーリーを伝えます。

ストーリーには、高い共感を生み出し、聞き手を巻き込む力があります。

人々は、慣れ親しんだ成功ストーリーパターンへの「無意識の期待」を持っているとも言われています。

ウェビナーにストーリーを入れることで、講演者としてのあなたに人間味を与え、視聴者は、あなたの話をより受け入れやすくなります。

その結果、影響力を高めやすくなります。

人が購入しない理由のひとつに、「なぜあなたから買わなければいけないのか、わからないから」というものがあります。

この成功ストーリー部分が、あなたから買うべき理由として暗に示せると理想的です。

この部分がしっかり伝わっていると、クロージングの段階になったときに、「なぜあなたから買わなければいけないのか、わからない」という理由で躊躇することを失くすことにつながります。

なお、ストーリーの書き方は、ここでは、導入部、中間部、結論部という3部構成のスタイルをご紹介します。

この3部構成は、ハリウッド映画でも使われている基本構成で、作りやすく効果が期待できるものです。

・導入部 問題とその状況

あなたが抱えていた問題の提起、あなたが解決したいと思った問題の提起、その問題によって引き起こされた状況、その問題によって引き起こされた心理的状況、解決への切望、解決を目指した思い

・中間部 解決への奮闘

どのようなことをおこなったか、解決へのプロセス、解決への奮闘ストーリー

・結論部 解決

克服、解決した後の世界、何が起こったか、会社はどう変わったか、人生はどう変わったか

この3部構成を参考にして、あなたのストーリーをシナリオ化してみてください。

ステップ6. 変化を約束する

ステップ5.では、あなたの成功ストーリーを伝えました。

失敗から成功までの個人的な体験は、視聴者の興味と共感を引き寄せることができます。

その直後のステップ6.では、視聴者へ「このウェビナーをとおして、あなた(あなたの会社)も変化することができる」ということを、あらためて約束します。

具体的な成功ストーリーを説明してもらった後に変化できることを保証されると、人はより、その話に引き込まれるようになっていきます。

たとえば、このような言い方をします。

「私はお約束します。あなたも、私と同じ方法を実践することによって、必ず今の状況を変化させることができます。ビジネスを、人生を、より良いものにすることができます。」

ステップ7. 自己信頼感を醸成する

ある統計によれば、大半の方が、自分が成功することに懐疑的な気持ちを抱いていると言われています。

簡単に言えば、どんなに良い方法論を教えてもらっても、自分が本当に成功できるか確信を持てない、ということです。

そこで大切なことが、「自己信頼感を醸成する」ということです。

これは少し高度なテクニックですが、とても大切になりますので、取り入れてみてください。

それは、たとえば、このようなフレーズを伝えることです。

「もしあなたがこれまで成功できなかったとしたら、それはあなたに能力がない、ということではないのです。」

「単に、あなたが正しい方法論を知らなかっただけなのです。ですから、正しい方法論に沿って、確実に実行していただければ、成功することが可能です。」

「ぜひ、私と一緒にこのウェビナーでお伝えすることを実践してみてください。あなたは、必ずご自身の望む結果を出せるようになります。」

「これから、とても大切なコンテンツ部分の解説をしていきます。必ず、最後まで集中して視聴ください。」

このフレーズを伝えることによって、視聴者は自己信頼感と将来への可能性に期待しながら、コンテンツ部分を視聴いただけるようになります。

ステップ8. パラダイムシフトを伝える

パラダイムシフトとは、ある時代の特定の分野で常識として考えられていた認識や思想、社会全体の価値観などが劇的に変化することを言います。

ここでシナリオに書くべきことは2つです。

1. 視聴者が抱えている問題点の確認と共有

まず、視聴者の現状を描写します。この部分が問題点の確認と共有です。

視聴者は、すでにある程度の問題意識を持ってあなたのウェビナーを視聴しています。

なぜなら、参加者はウェビナー登録の際に、あなたのウェビナーが誰のための、どのようなものであるかを見て、参加を決めているからです。

しかし、あらためて問題点を確認し共有することで、この後に伝えていくことが、より届くようになります。

また、視聴者の現状を深く描写できるということは、あなたが視聴者のことを真に理解していると考えてもらうことができ、高い共感が得られます。

2. 視聴者自身が気づいていない本当の問題点の提示

そして、次に視聴者自身が気づいていない「本当の問題点」を提示し、パラダイムシフトを起こします。

確認・共有をおこなった問題点に関しては、視聴者は決して、これまで何も対応していないわけではありません。

それぞれに、何らかの方法を試してきています。

しかし、効果が無かったり、思ったほど成果を上げられていないからこそ、あなたのウェビナーを観ているわけです。

そこで、本人も気づいていない「本当の問題点」を浮き彫りにして、提示します。

この部分のシナリオをどのように考えれば良いかを、具体的にお伝えします。

こちらは、次の4ステップで作ります。

1. これまで主流だった方法ではうまくいかない方、失敗する方がいるという具体例を挙げる
2. これまでの方法ではうまくいかない理由を明確に説明する
3. 一方で、新しい方法を試してみたところ、成功する方が続出した
4. 新しい方法が成功する理由を明確に伝える

たとえば、このように説明します。

「私は、これまでご説明したように、世間で常識だと思われている●●という方法をおこなってきて、大変な苦労を経験してきました。実際、同じように苦労している方をたくさん知っています。」

「冷静に考えたところ、この方法がうまくいかなかった理由は、●●という点に問題があるということに気が付いたのです。」

「その後、私が様々な試行錯誤の上に発見した、新たな●●という方法によって、実際に自分自身が成功することができました。」

「その方法を私の知人や友人、そしてお客様に試してもらったところ、私とまったく同じような成果を出してもらうことができたのです。」

「その成功の理由は、●●という点にあると、私は考えています。」

これが、パラダイムシフトを起こす方法です。

理由の部分をしっかりと明確にし、ロジックを展開するようにしましょう。

コンテンツ・パート

ステップ8.でパラダイムシフトを起こし、あなたのコンテンツに対する渇望感を高めたところで、このパートに入っていきます。

イントロダクション・パートは、視聴者にコンテンツに対する期待を高めてもらうことを目的としていました。

いわば、本編であるメイントピックに入る前のウォーミングアップの段階と言えます。

リアルなセミナーでは、よく「場を暖める」といった表現を使うことがありますが、それをウェビナーで実施するのが、イントロダクション・パートでした。

そして、いよいよウェビナーの本編とも言えるコンテンツ・パートに入ります。

コンテンツ・パートでは、視聴者が期待する問題解決の方法を提示できるような、教育的コンテンツを提供していくことを目的とします。

この部分がうまく機能すると、さらに信頼関係を醸成することができ、セールス成功の確率を高めることが可能です。

では、早速内容を説明していきます。

ステップ9. 有益な情報と解決策を提示する

こちらは、ステップ3.で約束した、「このウェビナーを視聴することで得られるもの」を伝えていく部分です。

視聴者にとって、このウェビナーのメインコンテンツ部分となる有益な情報を伝えていきます。

こちらでは、「今日、このウェビナーに参加して良かった」と思われるような情報を伝えることがポイントです。

この場合、すぐに行動可能なアクションプランとして、いくつかの実践的なステップを伝えると喜ばれる傾向があります。

具体的には、次のようにステップ形式で話すことで、効果的に伝えることができます。

ステップ1: 問題を解決するためには、まず、●●をする
ステップ2: その次に、●●をする
ステップ3: その次に、●●をする

また、あなたのコンテンツの説得力を増すために、統計情報や数字などのデータを見せることが有効です。

データはグラフ化して示すことで、よりビジュアル面でアピールすることができます。

ウェビナー-事例-ビジュアル-データ-グラフ

なお、こちらのステップ9.の部分で視聴者にさらに満足感を与える方法として、約束した内容以上の価値を提供するという方法があります。

それが、「オーバー・デリバリー」と呼ばれる方法です。

そのオーバー・デリバリーを簡単におこなう方法がありますので、ご紹介します。

たとえば、あなたが、このコンテンツ・パートで「●●する7つの方法」というコンテンツを用意したとします。

そこで、その7つの方法を5つの方法と2つの方法に分け、事前の段階では、このウェビナーで、「●●する5つの方法」が学べると約束します。

そして、実際のウェビナーでは、5つの方法に加えて、さらに2つの方法を解説します。

そうすることで、約束した内容以上のものを提供するというオーバー・デリバリーを簡単におこなうことができます。

以上の内容を参考に、あなたのコンテンツを有益な情報として視聴者に届けてみてください。

ステップ10. 金銭的価値を提示する

ここでは、ステップ9.で解説した内容を実現できたときの金銭的な価値を換算して提示します。

この場合は、次の2つの視点で考えてみてください。

  • 投資対効果
  • 潜在的な利益

この段階では、まだあなたの販売する商品や金額を伝えていないので投資金額は示さず、ステップ9.のあなたのコンテンツに取り組んだ場合に、金銭的にどれぐらいの価値となるかを伝えます。

ステップ11. 販売したい商品を説明する

このステップで、いよいよ、あなたが販売したい商品の説明に入ります。

なお、販売したい商品の説明で重要なことがあります。

それは、ステップ9.で伝えたコンテンツだけでは、視聴者が問題を解決することは難しい事実がある点を説明することです。

実際、視聴者自身だけでは解決が難しいので、ここから説明するあなたの商品が必要になるのです。

つまり、ステップ9.では、あなたのコンテンツを有益な情報として伝えますが、すべて視聴者自身で完結できるように伝えてはいけないということです。

それでは、商品を購入せずに自分でやろう、となってしまいます。

よって、ステップ9.のシナリオを作る際には、このバランスを必ず調整する必要があります。

その調整方法は、「ゴールまでの地図は渡すが、途中で道を間違うかもしれない。そのため、あなた1人で行くのは大変だ」というメッセージを伝えることです。

視聴者は「地図」を渡されるので、ゴールまでたどりつくイメージを持つことはできます。

これがなければ、ステップ9.で伝えるコンテンツの満足感を与えることは難しいでしょう。

「途中で道を間違うかもしれない」というのは、縮尺が大きい地図を渡すということです。

地図は縮尺が小さくなるほど詳細になりますが、ステップ9.では詳細なプロセス、重要なプロセスまでは伝えないということです。

そうすることで、このステップ11.で説明する「あなたの商品」=「重要なプロセス」とすることができます。

自分ひとりで行くことが大変というのは、試行錯誤が必要だったり、労力がかかる、時間がかかる、ということを意味します。

しかし、そこであなたの商品を利用することは、たとえるなら、飛行機に乗って目的地にたどりつけるようなイメージになります。

このステップ11.を始めるにあたっては、そのようにして作り出した「視聴者自身だけでは問題を解決することは難しい、または途方もない労力がかかる」ことを視聴者に伝える点がポイントになります。

それが新たな問題点の提起となり、その問題点の解決策として、あなたの商品が登場するという流れを作ることができます。

そして、ここからあなたの商品の説明を思う存分に始めてください。

商品説明のシナリオ準備方法としては、まず、あなたの商品の特徴を考えうるかぎり、たくさん列挙します。

そして、重要なものから順にシナリオに入れていくようにします。

ステップ12. 成功事例を説明する

ステップ4.では、あなたの実績の証明として「顧客の証言」がありました。

それは、あなた自身の信頼の証明でした。

そして、このステップ12.では、商品自体の社会的証明として、商品を使った成功事例にフォーカスして説明します。

原則として、商品を使ったビフォー・アフターの形で解説していくことが効果的です。

顧客の写真とデータを示しながら、あなたが説明していきます。

その場合は、次の3つのパートを軸に事例を紹介していくと良いでしょう。

1. あなたの商品を購入する前、顧客はどのような状態だったか
2. なぜ、顧客はあなたの商品を購入したか
3. 顧客はあなたの商品を購入した後、どうなったか

なお、もし可能であれば、ステップ4.と同様に、実際に商品を利用した顧客にビデオで登場してもらうと効果が高まります。

クロージング・パート

最後に、クロージング・パートをご紹介します。

ウェビナーで商品の販売を成功させるためには、こちらの説明を充実させることが最重要となります。

ステップ13. ベネフィットを説明する

まず、あなたの商品のベネフィットを伝えることから始めます。

これまでの説明の中で、ベネフィット、またはベネフィットに類することが、すでにシナリオに登場しています。

たとえば、あなた自身の成功ストーリーを伝えるステップ5.では、解決した後の世界がベネフィットです。

また、成功事例を伝えたステップ12.では、あなたの商品を購入した後にどうなったか、という点がベネフィットです。

よって、このステップ13.では、追加して伝えるべきベネフィットを加え、今までに触れたベネフィットもあらためて再確認するように伝えていきます。

ステップ14. 比較をおこない、商品価値を高める

こちらでは、この後のステップで提示する価格を安いと感じてもらうために、比較をおこないます。

このプロセスで、あなたの商品価値を高めることができます。

なお、比較の方法は、次の3点を参考にしてみてください。

1. 高額な競合商品の価格を例示する

これは、文字通り競合商品の高額な価格を比較対象として、例示します。

あなたの商品の価格が他社より安い場合に有効になります。

2. 競合商品の欠けている部分を指摘する

あなたの商品が他社より安くない場合は、競合商品の欠けている部分を指摘します。

競合商品では欠けている点について、あなたの商品はそれを満たしているということを認識させ、商品価値を高めます。

あなたの商品が他社より安い場合は、1.と2.を組み合わせると、より効果的です。

そうすると、競合他社の商品には欠けている部分があって、●●円という価格であるのに対して、あなたの商品はそれが満たされている上に、競合他社の商品よりも低価格であるという構図を作ることができます。

3. さらに価格が高い手段を例示する

この方法は、経営コンサルティングをおこなう税理士の方を例に説明します。

たとえば、経営コンサルティングを含めた税務顧問が月額5万円だとします。

月額5万円は、単純な記帳代行のような月額1万円の税務顧問のサービスと比べると、はるかに高く見えます。

そこで、経営コンサルティングにおいて、「社外取締役を依頼する」という手段と比べます。

通常、誰かに社外取締役を依頼すれば、最低でも月に20万円から30万円程度のフィーを支払う必要があります。

そうすると、次のステップ15.で価格の提示をおこなう際に、月額顧問料が5万円であっても安く感じられるようになります。

また、社外取締役という、より価値の高いものを例示することで、暗にあなたの価値が高く伝わることが期待できます。

ぜひ、この視点から、あなたの商品やサービスで「さらに価格が高い手段」が例示できないかを考えてみてください。

ステップ15. 価格を提示する

ステップ14.で比較を例示し、あなたの商品の価値を高めてから、ここで初めて価格を提示します。

すでにステップ14.で価値を高めているので、ただ価格を提示して次のパートに行くことも可能ですが、ここではもう1つの方法をご紹介します。

それは、あなたの商品を分解し、分解したそれぞれの部分に価格をつけていくという方法です。

これは教育プログラムなどを販売する際に、特に効果を発揮します。

価格をつけると言っても、実際に分解したパート単体で販売しているわけではないので、あくまで金銭的価値としての表現になります。

次のスライドは、リッチ・シェフレンのウェビナーの価格提示の場面です。

右に並んでいる$750という点が、金銭的価値を割り振っている部分です。

ウェビナー-事例-価格-提示

彼は、商品を分解したそれぞれのパートに金銭的価値を割り振って、より高い価値に見せています。

そして、彼の場合は、この価格提示のパートにおいて価格を提示するのではなく、「Total Value(総合的な価値)」として、合計の金銭的価値を提示しています。

このように総合的な金銭的価値として提示することで、この後のステップで視聴者限定の割引価格を提示する際に、価格差が大きく見えるように演出をおこなっています。

この方法を適用しにくい商品やサービスもあると思いますが、ひとつの方法として参考にされてみてください。

ステップ16. 購入特典を説明する

次に、より成約率を高めるために限定特典を用意し、その説明をおこないます。

これらの特典は、今すぐ購入すべき理由を生み出すことを目的とします。

よって、これはウェビナー視聴者への期間限定の特典であり、期限が過ぎれば、これらの特典は消滅することになります。

次のスライドは、リッチ・シェフレンのウェビナー特典に関するスライドです。

1つ目の「Module1-11(モジュール1-11)」というのは商品本編で、2つ目の「Weekly phone access to me(毎週の電話アクセス権)」と、3つ目の「Archives of my answers to the past 4 years(過去4年間の質問への回答アーカイブ)」が特典です。

ここでも、それぞれの特典に金銭的価値を割り振って、合計の金銭的価値を高めています。

ウェビナー-事例-特典-提示

また、このように2つ以上の特典を積み重ねることで、オファーの価値を高めていくこともポイントです。

クロージング力を高めるためには、少なくとも2つ以上の特典を付けるようにしましょう。

特典の紹介にあたっては、特典の価値を認識してもらうために、内容もしっかりと説明するようにします。

特典を積み重ねていき、このオファーを断るのはもったいないと思えるぐらいの提案を目指してみてください。

ステップ17. ウェビナー視聴者限定の特別価格を提示する

ウェビナー-事例-特別価格-提示

こちらでは、ステップ15.で提示した価格から、さらに値下げした価格を提示します。

ステップ15.で提示した価格に、ステップ16.で特典があることを伝えて、商品の価値を高めました。

そこから、さらにウェビナー視聴者限定の特別価格を提示することで、お得感を高めるという流れになっています。

これは、通販番組を想像すると、イメージしやすいと思います。

当然、この価格もウェビナー視聴者への期間限定価格であり、他の機会では買うことができない金額になります。

なお、価格提示の原則として、最初に見せる価格は高い価格に設定し、そこから順に値下げしていく、という流れを覚えておいてください。

たとえば、これは弊社の事例ですが、月額50万円(6ヵ月契約)のコンサルティングを販売する場合、以下のような説明をおこなっていきます。

「最初は、このコンサルティングフィーは、税込600万円にさせていただこうと考えました。

 

ただし、今回は600万円にはしませんでした。

 

ぜひこの特別な機会を少しでも多くの方に体験いただきやすいフィーとしたかったからです。

 

そこで、次に考えたフィーは、税込500万円でした。

 

でも、500万円にはしませんでした。

 

もしかしたら、今すぐに即金でお支払いできない方もいる可能性があると考えたからです。

 

そこで、最終的な金額を決定しました。

 

その金額は、税込500万円 ⇒ 税込50万円(月払い・6ヵ月間)です。

 

これが、今回のコンサルティングの価格です。

 

こちらは、合計698,600円分の特典をすべて含んだ、今回だけの特別価格となります。」

以上のような説明です。

この場合、実際には価格を下げる正当な理由をより詳しく説明していきますが、このような形で説明すると、最終的な提示価格をより安く感じてもらうことができるようになります。

ステップ18. 今すぐ購入すべき理由を伝える

ここまでの説明で、ウェビナー視聴者限定の特典があること、そして視聴者限定の割引価格で購入できることを伝えてきました。

ここでは、それらがいつ消滅するのかを伝えます。

次のスライドは、ルイス・ハウスのウェビナーで期限を伝えているスライドです。

彼のプレゼンでは、500ドル割引で買えるのは、今から15分以内という締切を設けています。

ウェビナー-事例-今すぐ購入すべき理由-提示

このように15分以内であったり、ウェビナー当日中を締切にすると、一気に成約率を高めることができます。

ただし、この場合、ウェビナーを視聴できなかった人には販売することができなくなります。

それに対して、ウェビナー開催後、たとえば3日間など、特典や限定価格の消滅まで一定期間を設ける場合は、ウェビナー開催後にフォローメールでウェビナーの再放送を送り、視聴できなかった人にも販売することができます。

なお、今すぐ購入すべき理由の作り方として、期限を過ぎると定価に戻るのではなく、購入すること自体ができないようにする方法もあります。

また、もしも数量限定である場合は、希少性をもたせるために、ここで必ず伝えるようにします。

今すぐ購入すべき理由を作って伝えたら、ここで1回目のコール・トゥ・アクションをおこないます。

このタイミングでウェビナー視聴ページに、購入ページへのボタンを表示させます。

ウェビナー-事例-購入ボタン-提示

このボタンを押してもらい、販売ページや支払ページへとすぐに移動してもらえるようにします。

ステップ19. 保証をつけ、さらに不安や疑問を取り除く

ここでは、さらに保証があることを伝えます。

もしも返金保証がつけられる商品であれば、つけるようにします。

一定の成果が出るまでの期間延長なども、保証になります。

そして、そのうえで、購入にあたっての不安や疑問に答え、購入への障害を取り除くようにします。

一般的に、どの業界でも起こりえる不安や疑問としては、「お金がない」ことや「取り組む時間や人的リソースがない」といった理由があります。

それらに加えて、あなたの業界や商品で起こる特定の不安や疑問があると思いますので、それらに答えていくシナリオを用意しておきます。

FAQ(よくある質問と回答)を説明していくのも良いでしょう。

また、この部分では、購入前の相談サポートを提示することも有効です。

電話やメールで購入前の相談を受け付けるようにします。

そうすることで、その人を購入につなげられる可能性が生まれます。

加えて、相談サポートに寄せられた質問と回答を、順次このステップのシナリオに加えていくことで、より不安や疑問を取り除けるようになります。

ステップ20. 「2つの選択肢」をあらためて提示する

最後に、コピーライティングの王道とも言えるクロージングをおこないます。

それは、視聴者には「2つの選択肢」があることを明示することです。

ここでは、あなたの商品を購入しないという道を行くと、どのような将来になるのか、または、購入するという道を行くと、どのような将来になるのか、説明していきます。

これは、視聴者の決断を促す重要なステップになります。

この場合、下記を参考にあなたの商品に当てはめてシナリオを作ってみてください。

  • 行動を起こさないことの逸失利益、一歩を踏み出した場合の得られる利益
  • 現状が続くことの描写、実現できる未来の描写
  • 自分だけでやる場合の困難さ、あなた(あなたの会社)と一緒にやる場合の容易さ

なお、この部分では、購入しないことへの否定は反発を生みますので、購入しないという選択自体が間違っている、と受け取られる伝え方は避けるようにします。

ステップ21. まとめの説明とコール・トゥ・アクションをおこなう(感謝と強調)

いよいよ、最後のステップです。

ここまでに伝えてきた内容を整理してまとめ、リマインドをおこないます。

そこでは、次の内容を復習するように伝えていきます。

  • あなたの商品内容、特徴とベネフィット
  • ステップ14.で提示した値下げ前の価格
  • 特典
  • ウェビナー視聴者限定の価格
  • 購入期限

これらの内容を復習したら、最後のコール・トゥ・アクションをおこないます。

コール・トゥ・アクションでは、「今すぐボタンをクリックしてお申し込みください」「今すぐ電話をかけて、お申し込みください」といった形で、できるだけ具体的な行動として呼びかけます。

そして、ここまでウェビナーを視聴してくれたことに感謝を伝え、視聴者の成功を祈っていることを述べて、ウェビナーを締めくくります。

以上が、「ウェビナー・セールス・フォーミュラ」です。

こちらは海外で成功しているウェビナーのエッセンスをまとめたものになりますので、きっと高い効果が生まれるはずです。

ぜひ、何度も読み返して、あなただけの必勝シナリオの作成に取り組んでみてください。

あなたが今すぐウェビナーを活用するための4ステップ

こちらでは、あなたが今すぐウェビナーを活用するために必要な4ステップをお伝えします。

ステップ1. オプトインページを作る

ウェビナーを成功させるためには、まず、ウェビナー参加登録用のオプトインページを作ります。

これが、ウェビナーを無料オファーとして見込み顧客を集めるためのページにもなります。

そして、ここから登録した人に対して、ウェビナーを開催します。

こちらのオプトイン登録数が、ウェビナー総視聴者数の最大値になりますので、できるだけ登録率が高いページを作ることを目指すようにします。

こちらでは、リッチ・シェフレンのページを参考事例としてご紹介します。

ウェビナー-リッチ-シェフレン-Rich-Schefren-ウェビナー-オプトインページ

出典:STRATEGIC PROFITS

ステップ2. ウェビナー視聴ページを作る

次に、ウェビナーの視聴ページを作ります。

ウェビナー開催日には、このページのURLを参加登録者に送ります。

開催前にこのページにアクセスした場合には、開催までのタイムカウントが表示されるようにすると良いでしょう。

それが難しい場合は、ウェビナーの開催時刻を記載するようにします。

ウェビナー-リッチ・シェフレン-Rich Schefren-ウェビナー視聴ページ

リッチ・シェフレンのウェビナー視聴ページ

一般的なページ構成としては、シンプルにウェビナータイトルとウェビナー視聴画面を設置し、ソーシャルシェアが期待できるコメント欄などを設けておくようにします。

ステップ3. 商品販売ページを作る

次に、ウェビナー視聴者用の商品販売ページを作ります。

ウェビナーを実際に観た人だけを対象にする場合は、こちらのリッチ・シェフレンの販売ページのように、商品の内容と特典をまとめたシンプルなページが良いでしょう。

ウェビナー-リッチ-シェフレン-Rich-Schefren-ウェビナー-販売ページ

なお、オプトインに登録したにも関わらず、実際にはウェビナーを観ていない人も販売対象として含める場合は、長いセールスレター型の販売ページを作るようにします。

ステップ4. ウェビナー・メール・シークエンスを構築する

最後に、効果的な「ウェビナー・メール・シークエンス」を構築することが重要です。

これは簡単にお伝えするなら、ウェビナーを開催するにあたっての一連のメールを配列化したものです。

ウェビナーを開催する際には、どのようなメールを送れば良いのかイメージしにくい方も多いようです。

そのような場合、このウェビナー・メール・シークエンスにしたがってメールを作成することにより、ウェビナーを使ったプロモーションが成功しやすくなります。

もちろん、ステップメールとして事前に構築しておくことも効果的でしょう。

こちらはウェビナーを開催するにあたっての「メールのフレームワーク」だと考えてください。

次に説明する事例をもとにして、あなたなりのアレンジを加えると、さらに完成度が高まるでしょう。

なお、事例で解説するウェビナーの前提条件は、以下のとおりとします。

ウェビナー開催3日前から告知をおこない、ウェビナー当日は19時~21時にウェビナーを実施し、ウェビナー終了から3日後を限定販売期間の終了日とします。

こちらは、ウェビナー開催前と、ウェビナー当日、ウェビナー終了後の3ステップにわかれます。

【ステップ1. ウェビナー開催前】(3日間)

Day.1(メールNo.1:6時配信)【開催3日前】
目的:時間確保の依頼
件名例:「ウェビナーの時間を必ず確保ください。」

※こちらでは、ウェビナーが3日後に近づいていること、必ず視聴する時間を確保してもらうよう伝えます。

Day.2(メールNo.2:6時配信) 【開催2日前】
目的:ベネフィットの提示
件名例:「あなたがウェビナーに参加して得られること」

※こちらでは、ウェビナーに積極的に参加してもらえるよう、ウェビナーに参加するベネフィットをきちんと説明します。

Day.2(メールNo.3:18時配信) 【開催2日前】
目的:自己開示
件名例:「このウェビナーを公開する理由」

※こちらでは、あなたがウェビナーを公開するに至ったパーソナルストーリーを説明すると心理的距離が近くなります。

あなたの個人的な物語と商品を結び付けて説明できると理想的です。

Day.3(メールNo.4:6時配信)【開催前日】
目的:前日のリマインド
件名例:「【重要】ついに明日、ウェビナーを開催します。」

※こちらは、開催前日のリマインドとなります。

明日のウェビナー開催時間の確保を、再度依頼します。

Day.3(メールNo.5:18時配信)【開催前日】
目的:盛況感と期待値の向上
件名例:「すでに300人が参加を表明されました。」

※こちらでは、ウェビナーを楽しみに待つ方が多いという盛況感を出すために、実際に申し込みされている方の人数を伝えます。

【ステップ2. ウェビナー放映当日】(1日)

Day.4(メールNo.6:6時配信)
目的:当日開催のリマインド
件名例:「【重要】本日19時から、ウェビナーです。ぜひ視聴ください。」

※こちらでは、当日夜のウェビナーのリマインドをおこないます。

Day.4(メールNo.7:15時配信)
目的:ウェビナーまでのカウントダウン
件名例:「あと3時間でウェビナー開始です!」

※直前の案内をおこなうことによって、さらに参加してもらえる確率が高まります。

Day.4(メールNo.8:18時55分配信)
目的:ウェビナーまでのカウントダウン
件名例:「【速報】ウェビナーを開始します!」

※ウェビナー開始5分前程度に送信をおこないます。

視聴リンクをクリックしてもらえるよう、わかりやすい表示を心がけましょう。

Day4.(メールNo.9:20時00分配信)
目的:未参加者への参加要請
件名例:「ウェビナーが大盛況です!ぜひご覧ください。」

※仮にウェビナーが2時間だったとしたら、19時から半分の時間が経過した20時の段階で、クロージングのパートが始まる前頃に、もう一度メールを配信します。

一般的に、ウェビナーの開始時だけにメールを送って、あとは視聴者が増えるのを待つ方が多いようです。

しかし、それでは視聴者は増加しないため、ウェビナー中に最低1回はメールを送るようにします。

このメールは、まだウェビナーに参加していない方はもちろん、少しだけ参加してすぐに離脱した方を視聴ページに再訪させる意味でも大切になります。

【ステップ3. ウェビナー終了後】(3日間)

Day.5(メールNo.10:6時配信)
目的:感謝と再放送の案内
件名例:「【御礼】ウェビナーへのご参加、ありがとうございました。」

※こちらでは、参加いただいた事に対する感謝の御礼を伝えながら、再放送のウェビナーURLとセールスレターのURLを案内します。

すでにウェビナーでは販売ページを公開したので、直接販売できるセールスレターのURLも案内することで、いちど視聴した方は直接そのリンクから購入することができます。

Day.5(メールNo.11:18時配信)
目的:ウェビナー不参加者に視聴を促す。
件名例:「再放送をご覧ください。」

※こちらでは、特にウェビナーに参加できなかった方へ、ウェビナーの再放送を強調してもういちど観てもらうよう促します。

なお、もしも当初のウェビナー放映日のみしか放映しないと伝えていた場合は、再放送をおこなう大義名分をきちんと説明するようにします。

Day.6(メールNo.12:6時配信)
目的:翌日の締切をリマインド
件名例:「明日、締切です。お急ぎください。」

※こちらでは、翌日の締切についてのリマインドをおこないます。

こちらが配信するすべてのメールを読んでもらえているわけではないので、できるだけ案内を繰り返していきます。

Day.6(メールNo.13:18時配信)
目的:Q&Aの公開。質問と不安の解決
件名例:「ご質問に回答します。」

※こちらでは、すでにウェビナーをとおして、これまでに受け付けた質問についての回答をQ&Aとしてご紹介します。

多くの方が不安に思っていることに答えることによって、不安を払拭し、申し込みへの意識を高めてもらいます。

Day.7(メールNo.14:6時配信)
目的:本日締切のリマインド
件名例:「【本日24時締切】ついに本日が最終日です。」

※こちらでは、限定販売期間の最終日を強調します。

こちらの締切を過ぎると販売を終了するか、大幅な値上げに踏み切るか、数多くの特典を受け取る機会がなくなる、といったように、あなたが決めた限定性を訴求していきます。

Day.7(メールNo.15:12時配信)
目的:本日締切のリマインド
件名例:「【残り11時間】お急ぎください。残り僅かです。」

※こちらではタイムカウントをおこない、緊急性を訴求します。

Day.7(メールNo.16:18時配信)
目的:本日締切のリマインド
件名例:「【残り5時間】最後のご案内です。」

※こちらでは、限定販売期間について最後の案内を送ります。

1日に3回もメールを送るのはしつこいと思われるかもしれませんが、販売成功の確率はメールの配信本数に比例します。

こちらは限定期間の最終日という特別な日ですので、強調してメールを配信すると良いでしょう。

以上の流れが、模範的なウェビナー・メール・シークエンスになります。

ぜひ、あなたのメール作成の際に、参考にされてみてください。

まとめ

本記事では、「2時間で5,364万円を販売した、売れるウェビナーの作り方21ステップ」というテーマで、効果的なウェビナーを作るフレームワークについて解説しました。

海外では、ウェビナーを使ったマーケティングはすでに成熟段階にあるように見えます。

しかし、日本では、まさにこれから主流になっていくと考えられています。

ウェビナーを使った商品販売は、システムを活用することで「エバーグリーンローンチ」のように24時間・365日の間、完全自動で商品を販売することも可能です。

ただし、「エバーグリーンローンチ」を実践する際も、まずはウェビナーの質が高くなければ、決して成約につながることはありません。

売れるウェビナーを作るためにも、ぜひ効果が実証された本記事のフレームワークを活用いただければ幸いです。

ここで最後にもう一度、本記事でご紹介した「ウェビナー・セールス・フォーミュラ」に関する21ステップをまとめておきます。

【ウェビナー・セールス・フォーミュラ】

1. イントロダクション・パート
1. 視聴する姿勢を整えてもらう
2. ウェビナーの視聴特典を提示する
3. 視聴への感謝とウェビナーで得られるものを説明する
4. あなたの実績を証明し、信頼関係を構築する
5. ストーリーを説明する
6. 変化を約束する
7. 自己信頼感を醸成する
8. パラダイムシフトを伝える

2. コンテンツ・パート
9. 有益な情報と解決策を提示する
10. 金銭的価値を提示する
11. 販売したい商品を説明する
12. 成功事例を説明する

3. クロージング・パート
13. ベネフィットを説明する
14. 比較をおこない、商品価値を高める
15. 価格を提示する
16. 購入特典を説明する
17. ウェビナー視聴者限定の特別価格を提示する
18. 今すぐ購入すべき理由を伝える
19. 保証をつけ、さらに不安や疑問を取り除く
20. 「2つの選択肢」をあらためて提示する
21. まとめの説明とコール・トゥ・アクションをおこなう(感謝と強調)

上記の21ステップに沿ったシナリオが完成したら、次はオプトインページ、ウェビナー視聴ページ、商品販売ページ、ウェビナー・メール・シークエンスの4つを整えることです。

そして、オプトインページから見込み顧客獲得を開始します。

オプトイン数を増やすためのトラフィックは、ブログやFacebookを始めとするソーシャルメディアや有料のFacebook広告、アフィリエイトなどから呼び込みます。

もちろん、ご自身の見込み顧客リストがある場合は、そちらにウェビナーのオプトインページを案内することで、たくさんの登録者を集めることが可能です。

ぜひ、こちらでご紹介した内容を参考にして、商品販売力の高いウェビナーの作成に取り組んでみてください。

きっと、大きな成果を体感いただけるはずです。

本記事が、あなたのウェビナー成功のヒントになれば、これほど嬉しいことはありません。

なお、本記事のテーマに興味をお持ちいただけたなら、ぜひ以下の記事もお読みになってみてください。

売れるウェビナーを作りたい方必読!4つの統計と9つの具体的方法

自動的に売上を上げる5つのネット集客戦略とステップメールの書き方

【保存版】エバーグリーンローンチで売上を上げる14ステップと実例

きっと、あなたのお役に立てるはずです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

小谷川-拳次

リードコンサルティング株式会社
代表取締役 小谷川 拳次

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小谷川 拳次

小谷川 拳次

リードコンサルティング株式会社 代表取締役

起業家。作家。投資家。 2009年、リードコンサルティング株式会社設立。デジタルコンテンツを主軸としたインターネット集客、電子書籍マーケティング、サブスクリプションビジネスのコンサルティング及びコンテンツ販売システム、自動ウェビナー販促システムの提供によるマーケティングオートメーション(MA)の導入支援を行う。ビジネス書作家としても活動。2018年からは投資事業を開始。2023年にはオウンドメディア『生成AIマーケティングの教科書』を開設。ChatGPTを中心とする生成AIマーケティングの専門家として、多数の専門記事を著者として公開している。日刊メルマガ【ChatGPT速習メール講座】では、5千人を超える読者にメールマガジンを配信中。 著書は『Facebookでお客様をどんどん増やす本』(中経出版/2011年)、『電子書籍を無名でも100万部売る方法』(東洋経済/2012年)、『小さな会社がお金をかけずにお客さまをガンガン集める方法』(KADOKAWA/2013年)など、累計50冊を出版している。

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