オンラインで新規開拓リストを集める方法-4つのオプトインオファー
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オンラインで新規開拓リストを集める方法-4つのオプトインオファー
本記事のテーマは、「オンラインで新規開拓リストを集める方法-4つのオプトインオファー」です。
オンラインビジネスを成功させる上で最も重要なことは、「見込み顧客の規模」を増やすことだ、と言われています。
そのために大切なのが、オプトインオファーです。
「セールスファネル」という言葉があります。
これは、見込み顧客との初回接触から最終的な購入に至るまでのフローを描いたものです。
ここで、以前もTHE MARKETINGの「セールスファネル」の回でご紹介した内容を復習します。
セールスファネルを大きく分けると、トップ・オブ・ファネル、ミドル・オブ・ファネル、ボトム・オブ・ファネルの3つに分けられます。
トップ・オブ・ファネルでは、あなたの会社の存在を知ったばかりの状態で、「潜在顧客」と呼ばれるような状態です。
潜在顧客から承諾を得た上でメールアドレスを登録してもらうことを「オプトイン」と呼びますが、これを成功させるために必要なものが、“オプトインオファー”となります。
ここでいうオプトインオファーとは、無料PDFレポートや動画セミナーのような情報価値を指します。
このオプトインオファーを提供することによって、潜在顧客が「オプトイン」してコンタクト可能な個人情報を登録し、「潜在顧客」から初めて「見込み顧客」へとステップを上げてもらうことができます。
この、見込み顧客へとステップを進める段階が、ミドル・オブ・ファネルです。
ミドル・オブ・ファネルでメールアドレスを取得した次には、ステップメールを通して顧客教育を進めるとともに、見込み顧客との関係性をさらに一歩前身していきます。
最終的にボトム・オブ・ファネルでは、フロント商品やバックエンド商品の案内を行います。
ここで効果的な商品案内ができると、「購入」を経て、初めて「顧客」に転換することができます。
オンラインビジネスでは、これらのステップを細かく分けていき、各ファネルのステップを最適化することによって、ビジネス全体を最適化することが可能になります。
なお、ここで最も大切なことは、まずは見込み顧客を増やすということです。
そのためには、様々な媒体を通して「トップ・オブ・ファネル」に入ってきてもらい、オプトインオファーを通して「見込み顧客を増やす」ことが大切です。
たとえば、ステップメールの開封率・クリック率や、ボトム・オブ・ファネルで販売する商品セールスページの成約率というものは、テストをしていけば改善が可能です。
ところが、肝心の見込み顧客数の分母が増えないことには、最終的な売上の規模も増えない状態になってしまいます。
では、どのようにすれば、効果的にメールアドレスを集めることができるのでしょうか。
それは、あなたのサイトを初めて訪れた瞬間に、秀逸なオプトインオファーを提供することがベストだと考えられています。
オプトインオファーを提供する2つのメリット
なお、優れたオプトインオファーといった情報価値を提供することには、2つのメリットがあります。第1に、顧客との「共通言語」が生まれることです。
あなたのビジネスを知ったばかりの方は、あなたが使う言葉の定義について、あなたが考えている通りに受けとめてくれるとは限りません。
たとえば、あなたが「ダイエット」に関する情報を伝えたいと考えていたとします。
この場合、「ダイエット」という言葉を聞くと、ある人は単に食事制限を行うことだと思うかもしれません。
また、ある人にとっては、サプリメントを飲むことによって痩せることだと思うかもしれません。
そこで、ダイエットについての定義は、こういうことです、というあなたなりの定義を伝えることによって、使う言葉についての共通認識がきちんと生まれていきます。
オプトインオファーのコンテンツでは、このような見込み顧客との共通言語を作ることが可能です。
オプトインオファーの内容をしっかりと理解してもらうことができれば、後に見込み顧客と実際に話をすることがあっても、スムーズな意思疎通ができるようになります。
第2に、顧客教育ができるということです。
優れた動画コンテンツやPDFコンテンツを提供すると、言葉の定義だけでなく、あなたの考えがしっかりと理解してもらえるようになります。
たとえば、こちらはコンテンツ・マーケターのJeff Bllas氏が提供するレポートです。彼のブログのオプトインフォームから登録すると、こちらのPDFレポートが届きます。
http://www.jeffbullas.com/
「ブログをマスターするための8つのキーステップ」というタイトルで、サブタイトルには「4年の苦労を通して得た情報が4時間で学べます」というキャッチコピーが書かれています。
こちらでは、59ページにもわたってブログをマスターするための方法が細かく紹介されています。
Jeff Bllas氏は、コンテンツマーケティング系のブロガーでは一流の人物です。
彼のレポートを読めば、ブログ初心者の方でも一定の成果を出すための方法がしっかりと学べます。
レポートの中では、最終的に広告、スポンサーシップ、ウェビナーやセミナー、講演、書籍、アフィリエイト、コンサルティング、オンラインコース、電子書籍、会員制度、製品販売といった11のブログ収益化方法を伝えています。
このレポートを通して彼は、「ブログ運営成功のためには、何をやるべきで、何をやるべきでないのか」といった大切なポイントを教育しています。
彼のバックエンドサービスはコンサルティング、講演、研修といったものがあります。
事前にこちらのオプトインオファーを通して彼の考えを理解しておいてもらえれば、すでに共通言語と何が大切なのかという教育が完了しているため、ストレス無くサービス成約に導くことが可能です。
それに加えて、何より大きいのは、質の高い情報を通した信頼関係が構築できるということでしょう。
以上、オプトインオファーに関する2つのメリットについてご紹介しました。
今回は、海外の秀逸なオプトインオファーのバリエーションを紹介しながら、あらためて効果的なオプトインオファーとは何か、見直してみたいと思います。
すでにオプトインオファーを持っている方は、どんな点が改善できるか、また、まだ持っていない方は新しく構築するために参考にしてみてください。
それでは、早速事例を見ていきましょう。
効果的なオプトインオファー4つの事例
事例1.QUICK SPROUT(クイック・スプラウト)
【サイト無料診断によるオプトインオファー】
http://www.quicksprout.com/
QUICK SPROUTは、Neil Patel(ニール・パテル)という米国の一流ウェブコンサルタントが作ったサイトです。
Neil Patel氏はサイト分析で有名なKISS metricsやCrazy Eggの共同創業者として知られています。
彼はコンサルティングを主なサービス業務としていますが、このQUICK SPROUTというサイトを通して秀逸なオプトインオファーを展開しています。
その流れを見ていきましょう。
無料診断という魅力的なオファー
Neil Patel氏はもともと、サイト分析の専門家です。
そのため、ツールを使ってサイトを自動診断してあげるという機能を開発し、オファーしています。
QUICK SPROUTに訪れると、まずあなたのサイトURLを登録するよう、促されます。次に、URLを登録すると、そのサイトの診断結果が即座にわかります。
主にSEO的な見地から、多くの項目に渡って自動診断してくれます。
また、このテスト診断の結果、より詳しい改善内容を希望する場合は、右下のポップアップフォームからメールアドレスを登録されるよう促されることがあります。
なお、診断するサイトの内容によっては、「すぐに改善が必要です!」といった案内が表示され、名前、メールアドレス、月間マーケティング予算を登録するように促される場合があります。
その場合、こちらにメールアドレスを登録すると、すぐに自動返信メールが届きます。
そして、マイケルという営業担当者から後日セッティングの連絡がある旨がメールされます。
そして、その12時間後には、実際に営業担当のマイケルから、いつ連絡をした方が良いかの確認メールが届きました。
このように、QUICK SPROUTでは「無料診断」というオプトインオファーを提供することによって、即座に営業担当者から連絡するフローが構築できています。
このポイントは、QUICK SPROUTは見込み顧客自身から連絡を希望させるところまでを自動化している点です。
QUICK SPROUTのようなサイト分析システムは、簡単には構築できるものではありません。しかし、コンサルタントのような方は、このフローからヒントを得ることができるかもしれません。
たとえば、見込み顧客が抱える具体的なテーマごとの問題解決方法を書いたレポートを用意しておき、その具体的テーマの解決に特化したステップメールシナリオに誘導することです。
そして、そのステップメールの最終段階で、少額の有料面談や電話相談のような機会をオファーしてみると良いでしょう。
そこから関係性を発展させて、より高額なコンサルティングの提案に誘導することも可能です。なお、QUICK SPROUTは、サイトの中で、無料PDFレポートによるオファーも提供しています。
http://www.quicksprout.com/blog/
こちらに登録すると、メールによって、30日間のトレーニング・コンテンツが送られてきます。
毎日、その日の宿題も課されますので、真剣におこなえばトラフィックを増やすためにかなり役立つ内容になっています。
以上のように、QUICK SPROUTでは、「無料診断」によるオプトインオファーと「PDFレポート」によるオプトインオファーの両方を準備して、効率的に見込み顧客を集めています。
事例2.Get Response(ゲット・レスポンス)
【メール配信ASPの無料トライアルによるオプトインオファー】
www.getresponse.com
Get Responseは、メール配信ASPのシステムを提供している会社です。
米国を本拠地としていますが、ちょうど日本語サイトも提供しているので、そちらを基にご紹介します。
無料トライアル+プッシュ型ステップメールの組み合わせ
このサイトのオプトインオファーの最大の特徴は、「30日間無料利用」になります。
こちらのサイトをご覧いただければ分かりますが、動画を中心に、全ての機能が詳しく説明されています。
www.getresponse.com
実際に、ウェブ知識が無くても簡単にランディングページを作れたり、スマホの画面サイズに合わせてメール内容を表示させる自動レスポンシブデザインに適応していたりと、高度なASPです。
これを見るだけでも、米国のメール配信ASPがかなり進んでいる印象を受けます。
実際に、少しでもマーケティングを勉強している方であれば、必ずテストしてみたくなる機能が満載です。
http://www.getresponse.jp/email-marketing/jp-features
ただし、こういったASPの場合、実際に試してみないと本当に機能するかが分かりません。
また、本ASPは世界展開を進めているようですが、こちらのサイトは米国版を単純に日本語版仕様に変えたものですので、言語の面で不安が残ります。
そこで、30日間のトライアル期間をオプトインオファーとして、潜在顧客のメールアドレスを獲得する仕組みを用意しています。
「無料トライアル」のボタンを押すと、以下の画面が表示され、登録・ログインすることによってサイトを利用できるようになります。
https://secure.getresponse.com/create_trial/ja
なお、Get Responseの優れている点は、自社サイトで魅力的な機能説明をおこない、まず30日間の無料トライアルに誘導して、その後にステップメールで十分な顧客教育を行うことです。
一般的な30日間の無料トライアルだけの場合、顧客から進んでサイトにログインし、機能を何度も繰り返し試してみることはしないかもしれません。
ところが、その点はGet Response側も把握していたのでしょう。
登録後、なんと毎日平均2通ペースでの教育メールがステップメールで届けられます。目的としては、30日間の無料利用中に、確実に有料利用のクロージングに導くことです。Get Responseの無料トライアルに登録すると、こちらのようなHTMLメールが届きます。
シンプルですが、どんな機能が活用できるのか、そしてその機能によるベネフィットは何か、ということがシンプルに説明されています。
そして、こちらのメール内の動画キャプチャをクリックすると、Get ResponseのYouTubeチャンネルにアップされた説明動画にリンクされ、ウェビナーを視聴することができます。
http://youtu.be/iqNFcUi87J8
このように、単に無料トライアルだけで終わらせずに、その間に毎日、ASPをどのように活用するのかという教育機会と、サイトへの誘導機会を設けるようにしています。
一般的に、「無料トライアル」というオファーによって見込み顧客リストを集めている会社は多いものです。
ただ、それだけだとどうしても、ユーザーからサイトに来てもらうことを待つだけの「プル型」の姿勢になりがちです。
そのため、継続的なステップメール配信という「プッシュ型」の連絡を加えることによって、十分な教育機会が提供されることになり、最終成約率も高まるようになります。
事例3.Rich Schefren(リッチ・シェフレン)
【業界標準となる高品質PDFのオプトインオファー】
http://www.strategicprofits.com/
次にご紹介するのは、インターネットビジネス戦略に関してのエキスパートであり、卓越したマーケターであるRich Schefren(リッチ・シェフレン)です。
Rich Schefren氏は自身のリアルビジネスを成功させた後、インターネットビジネスでも成功を収め、その後、ネット起業家たちにコーチングを行うためのStrategic Profits社を立ち上げました。
その後、マーケティングの世界で“グル(教祖)”と呼ばれるジェイ・エイブラハムやジェフ・ウォーカーといった名だたる米国の著名マーケターにコーチングをおこない、大きな成果を生み出しました。
そのため、「Guru’s Guru(教祖の中の教祖)」という異名を取るまでに至った人物です。
100万ダウンロードされたPDFレポート
彼の書いたオプトインオファーとしてのPDFレポート、「Internet Business Manifesto」は爆発的な人気が生まれ、すでに公開開始から100万ダウンロードされているそうです。
なお、英語版となりますが、「Internet Business Manifesto」は無料でダウンロードできますので、参考にされる方はこちらからご覧になってみてください。
http://www.strategicprofits.com/
ここで、このレポートが口コミでも爆発的に広まった点は、クオリティの高さと合わせて、業界標準となるような思想を提案したことです。
Rich Schefren氏がこのレポートで伝えていることは、ビジネスを「チャンス追及型」と「戦略型」に分け、「戦略型」ビジネスを進めていくことの重要性です。
多くのネット起業家は、「チャンス追及型」の罠にかかり、何か儲かる“機会”があるとそれを追及してしまいます。
その結果、単発的な売上は上がるのですが、安定的な売上が得られなかったり、次々と新しいものに目が移り、タスクばかりが増えるという問題に直面してしまいがちです。
また、インターネットマーケティングは便利なもので、いくつかのツールと外注先が見つかれば、一人、または少人数でも簡単にビジネスを軌道に乗せられることがあります。
ところが、こういったスモールビジネスオーナーは概して自分が「ビジネスシステムの一部」になってしまいがちです。
セールスやマーケティング、顧客対応から経理まで大半の業務を自分でこなしてしまい、常に動き回っていなければならないような状態になります。
その結果、疲弊してしまうだけでなく、ビジネスの上限に限界が生まれてしまいます。
そこで、Rich Schefren氏が提唱したのが、インターネットビジネスで成功するために、その時々の機会(チャンス)に乗るのではなく、戦略をきちんと構築していこう、という本質論でした。
Rich Schefren氏が「Internet Business Manifesto」のPDFレポートを出すまでは、「その時にどんなものが儲かるのか?」といった機会主義的なオプトインオファーが多かったのに対して、時間が経っても普遍的に成功できる本質的な戦略は何か、という視点で書かれたのがこのレポートです。
その意味で、非常に新鮮なものであり、新しい業界標準となるようなレポートでした。
この事例を基にして考えられることは、あなたの業界でスタンダードとなるような考え方をPDFレポートとしてまとめられないか、ということです。
この場合、具体的には、あなたの業界において、これまで一般的に考えらえていた常識に疑問符を投げかけ、あなた自身の新しい思想を提案することです。
たとえば、「ダイエットに関する常識は今までこうだったけれど、実はこれが正しいやり方です」といった具合に提唱し、「新しいダイエットの教科書」といったコンテンツを提供しても良いでしょう。
今の時代はソーシャルメディアも発達しているので、そこまでクオリティの高いコンテンツをオプトインオファーとして提供できれば、自然とシェアされていく可能性も高くなります。
ぜひ、オプトインオファーでこういった新しい業界標準になるようなコンテンツを提供できないか、考えてみましょう。
イベント・ドリブン・マーケティングという最新手法
また、Rich Schefren氏のマーケティングが文字通り戦略的になっている特徴は、オプトインオファーを提供した後に、「イベント・ドリブン・マーケティング」というレールに見込み顧客を乗せていく点です。
イベント・ドリブン・マーケティングとは、オプトイン登録日を起点として、その登録者のタイミングに合わせてウェビナーを展開し、セールスに誘導していく方法です。
短期間で大量のリストを集めて市場にモメンタム(勢い)を生み出し、ある特定の期間に限定して商品を売っていくプロダクトローンチという手法があります。
プロダクトローンチは成功した場合、大きな売上をもたらしてくれる反面、売上が不安定になりがちです。
まさに、これはRich Schefren氏が指摘するチャンス追及型の典型的手法とも言えます。
そこで彼が考案し、自身で開発した最先端の戦略的なプロダクトローンチが、このイベント・ドリブン・マーケティングなのです。
別名、エバーグリーン・ローンチとも呼ばれ、ここ数年の間でかなり完成度が高まった比較的新しい手法です。
エバーグリーン(EVERGREEN)とは、常緑、不朽を意味する英語ですが、要はプロダクトローンチを売主都合の期間に縛られずに、365日、常にプロダクトローンチが自動で展開されるマーケティングという意味です。
エバーグリーン・ローンチについて、順を追って説明します。
まず、本章冒頭で紹介したオプトインページから「Internet Business Manifesto」をダウンロードすべく、メールアドレスを登録します。
すると、登録直後のページで、下記の動画プレゼンが提供されます。
このプレゼンの中では、このページを開いた日程に合わせて、直近の日程2つとリプレイ映像を観
るという3つの選択肢が提示されます。
そして、提示された中で2日後のウェビナーに参加すると決めて登録ボタンを押すと、こちらのページが表示されます。
以上のように登録を進めることによって、参加者の都合に合わせて「教育」と「セールス」を兼ね合わせたウェビナーに誘導されるようになります。
ウェビナーの利点は、ある特定の時間を参加者側に主体的に選ばせることにより、「その時間に必ず観ないと、視聴する機会を逃してしまう」という限定性を感じされられることでしょう。
教育やセールスに関する動画は、やはりその内容を最後まで視聴してもらえないと、効果が生まれません。
そのため、売主都合のタイミングによるステップメールで案内する動画ではなく、ウェビナーという
「イベント」に参加してもらうことによって、最終視聴率と成約率を高める手法です。
この場合、あらかじめ配信するステップメールとウェビナーコンテンツ、視聴ページなどを準備しておけば、あとはひたすら、このシークエンス(流れ)にオプトイン登録者を増やしていくことに焦点を当てていきます。
この手法の良い点は、この手法で販売する商品に関しては、コンテンツをいったんセットしてしまえばセールスを自動化できること、そして継続的改善がしやすい点です。
セールスが自動化できる点は、理解いただけるかと思います。
すでに登録者にとって最適なタイミングでコンテンツが流れる仕組みが整っているので、登録から販売までは、システムによって自動的にメールが送信され、進行していくことになります。
次に継続的改善がしやすいとは、改善ポイントが明確になりやすいことを意味します。
オプトインページの登録率、ステップメールの開封率、クリック率、ウェビナーへの参加率、ウェビナーでの成約率など、売上においてキーポイントとなる指標を定めておけば、どの数値がボトルネックになっているかが判明するためです。
これは、フローチャートを作成し、その中の指標数値を定期的にチェックすることで測定可能です。
イベント・ドリブン・マーケティングとしてのエバーグリーン・ローンチのシステムが完成すると、特定の商品やサービスに関する「ビジネスシステム」を所有できることを意味します。
これが完成すると、その先は①アクセスを集める事②システムを最適化することの2点にのみ、焦点を合わせれば良いことになります。
なので、この点をマニュアル化してスタッフや外注先にアウトソーシングできれば、自分はシステムのオーナーとして実務から離れることも可能になります。
ただし、これは上級者向けのマーケティングとなりますので、具体的なイメージが湧かない方も多いかもしれません。
そのため、まずはRich Schefren氏のレポートをダウンロードして、どんな流れでマーケティングが展開されるのかを学ばれてみるのも良いでしょう。
自らがビジネスシステムの一部になるのではなく、システムを所有することの重要性を説くRich Schefren氏ですが、まさに彼自身がそのモデルを体現していると言えます。
なお、米国でエバーグリーン・ローンチを実現させるシステムはいくつかありますが、有名なものは
「EVERGREEN BUSINESS SYSTEM」というものです。
日本語を含めた多言語展開をしており、詳しい解説動画もあります。
エバーグリーン・ローンチがどのような仕組みで成り立っているか、参考までにこちらのサイトをご覧になってみてください。
http://evergreenbusinesssystem.com/start/
事例4.copyblogger(コピーブロガー)
【圧倒的ボリュームによるオプトインオファー】
http://www.copyblogger.com/
copybloggerはBrian Clark(ブライアン・クラーク)氏が創設したコピーライティングやネットマーケティングに関するコンテンツサイトで、米国ではコピーライターの中で非常に人気の高いサイトです。
15冊もの魅力的なE-Bookオファー
本サイトの中では、コピーライティングからネットマーケティング全般に渡って、幅広い知識が手に入ります。
このサイトでは、無料ブログでコンテンツを提供しつつも、年会費399ドルの会員制メンバーシップサイトに申込みさせたい意向があります。
そこで、その前段階としてサイトへの無料会員を募り、有料会員へのステップへと案内するのですが、そのためのオプトインオファーが参考になります。
まず、copybloggerでは、無料会員登録のオプトインオファーとして、15冊ものE-bookをプレゼントするようにしています。
http://my.copyblogger.com/free-membership/
フローとしては、まず無料会員になってもらい、その後、ステップメールやサイト内の案内によって、有料会員版の30日間無料トライアルに誘導しています。
何らかの会員制ビジネスを運営されている方であればお分かりですが、たとえ無料会員であったとしても、会員登録してもらうのは難しいものです。
そのため、「これだけの情報量がもらえるなら、ぜひ登録してみたい」という圧倒的なボリュームのオプトインオファーを用意することが重要です。
こちらでは、「コピーライティング101説得力あるコピーを作る方法」「効果的なコンテンツプロモーション」「ランディングページ:トラフィックをお金に換える方法」といった、ネット起業家であれば誰もが欲しいと思う15冊もの情報をオファーとして提供しています。
それぞれのE-Bookも100ページ前後のボリュームがあり、これだけのものが無料でもらえるとしたら、無料会員登録を断りにくくなります。
このように、圧倒的なボリュームによるオプトインオファーは、少し登録の敷居が高いと思われるような場合に有効となります。
もしもあなたのオプトインページの登録率が悪いようであれば、オファーの量を増やしてみることを試してみると良いと思います。
オプトイン成約率を高めるヒント
無料オファーの有効性
見込み顧客を集める際には、2種類の方法があります。
それは、第一に、低額でも有料の商品を販売し、その購入者リストを集めていくことです。
たとえば、マイクロ課金といって、500円~1,000円程度の少額商品を購入してもらい、その購入者に対してアップセルをかけていきます。
この場合は、少額でもお金を払ってくれる顧客となりますので、リストの質は高くなります。ただし、コストの支払が発生しますので、見込み顧客の絶対数は集まりにくくなります。第二の方法は、完全に無料でオプトインオファーを提供し、リストを集めていくことです。
何かを無料で提供していくことの有効性を説いたベストセラー書籍「FREE」の著者、クリス・アンダーセン氏は、「ペニー・ギャップ」というコンセプトについて解説しています。
彼の著書から一部を引用の上、ご紹介させて頂きます。
http://amzn.to/1ovxCVH
ペニー・ギャップ
雑誌については、無料にするよりは少しでも料金を請求するほうが有効だとわかった。
だが、他のほとんどの場合では、1ペニー(1セント)というとるに足りない値段がつくだけで、圧倒的多数の消費者の手を止めてしまうのだ。
1セントは“はした金”なのに、なぜそんなに強い影響力を持つのだろうか。その答えは、値段がつくことで私たちは選択を迫られるからだ。
それだけで行動をやめさせる力を持つ。
<中略>
いくらであっても料金を請求することで、心理的障壁が生まれ、多くの人はわざわざその壁を乗り越えようとは思わない。
それに対して、フリーは決断を早めて、試してみようかと思う人を増やす。
フリーは直接の収入を放棄する代わりに、広く潜在的顧客を探してくれるのだ。
出典:クリス・アンダーソン著「FREE」P.81-P.82より引用
人は1円でも値段がついた瞬間から「お金を払うべきか、否か」という二者択一で迷いますが、無料の場合は、心理的障壁が無くなり、行動を起こしやすくなるそうです。
ただし、無料の場合、有料レベルの商品との線引きをどこでするか、という問題が生まれてきます。
この線引きを“フリーライン”を呼びますが、最近は、無料のオプトインオファーであったとしても、このラインをぐっと高めて、有料クラスのコンテンツを出していく傾向があります。
ここで高品質のコンテンツを提供することによって、感動が生まれると、「実際に商品を購入したらさらに良いサービスだろう」と期待していただくことが可能になるためです。
また、最近はオプトインオファーを提供する競合も多いので、あなたの会社と見込み顧客が出会う初回接点としてのコンテンツは出来る限り質の高いものを出した方が良いとされています。
オプトインへの抵抗を無くす
今回の冒頭でもご紹介した米国のマーケターであるNEIL PATEL氏が自身のサイト、
QUICKSPROUTの中で紹介していた興味深い記事をご紹介します。
http://www.quicksprout.com/2014/06/04/what-every-marketer-needs-to-know-about-conversion-optimization/
「全てのマーケターが成約率最適化のために知っておくべきこと」というタイトルで書かれたコンテンツの中には、オプトイン成約率を高めるために参考になる情報が紹介されています。
NEIL PATEL氏は、トラフィックを集めるために必要なマーケティングコストが高騰していることを指摘した上で、「5つの抵抗」を無くすことが大切だと言います。
これらの「抵抗」が、スムーズなコンバージョンを阻害しているため、逆に言えば、これらの要素を省いていけば、「抵抗」が無くなり、成約率が高くなると言えます。
こちらについて、意訳の上、参考になるポイントを抜粋してご紹介させて頂きます。
1つ目の抵抗は、「複雑抵抗」です。
KISS(Keep It Simple, Stupid)の法則というものがあります。
これは、とにかくメッセージはシンプルに越したことはない、という言葉の頭文字です。
多くの場合、情報が複雑になればなるほど、コンバージョンへの抵抗が生まれるため、以下のような点を注意すべきです。
- あまりにも多くの情報を載せていないか?
- 余計なトピックや問題を取り上げていないか?
- 不要な(多すぎる)フォームを設定していないか?
- サイト来訪者を混乱させるような、わかりにくい用語やコンセプトは無いか?
2つ目の抵抗は、「情報抵抗」です。
あなたがある情報を紹介する、または紹介しないことによって、抵抗が生じる可能性があります。以下の点を踏まえて、あなたのページをチェックすると良いでしょう。
- 来訪者がオプトインするに十分な情報を載せているか?
- 来訪者がもっと必要とするかもしれない情報を載せているか?
- 情報は論理的か?
- 情報はスムーズに読むことができるか?
3つ目の抵抗は、「デザイン抵抗」です。
細かいですが、時にはページのデザイン自体が、コンバージョンへの抵抗を生む可能性があります。
以下の点もチェックしてみましょう。
- ユーザーはそのページのデザインを嫌っていないか?
- 来訪者をすぐに惹きつけるようなデザインにしているか?
4つ目の抵抗は、「時間抵抗」です。
こちらも専門的ですが、ページの読み込みスピードや、来訪から登録までに時間がかかるようなページになっているなら、改善が必要です。
以下の点を確認してみましょう。
- ページを閲覧すること、読むこと、スクロールすることに時間がかかっていないか?
- 必要事項を記入させるフォームが多くて時間がかかっていないか?
- 登録を急がせるような雰囲気にしていないか?
5つ目の抵抗は、「視覚抵抗」です。
ビデオの設置位置やフォントの間隔、背景のパターンやボタンの色など、視覚的に影響を及ぼす点は多いものです。
以下の点を確認してみましょう。
- ヘッドラインとテキスト本文の文字サイズは適切か?
- Call to actionボタンの色彩は適切か?
- 背景色とテキスト文字のバランスが取れ、読みやすくなっているか?
以上の点は、成約率を高めるための原則です。
あなたご自身のオプトインオファーを提供しているページについて改善できる項目は無いか、確認してみましょう。
4つの要素
人を説得する際には、主に4つの要素があると言われています。
それは、「欲望」「恐れ」「楽しみ」「必要性」です。
これは有名な統計ですが、何かを購入した75%の人は「感情でものを買い、理性でその買い物を正当化している」と言われています。
そして、「欲望」「恐れ」「楽しみ」「必要性」のうち、「欲望」「恐れ」「楽しみ」の要素は感情的要素で、
「必要性」のみが理性的要素だと考えられています。
そのため、オプトインオファーを提供する際には、「なぜ、このオファーが必要なのか」という理性的な説明よりも、このオファーを手に入れると、
「どんなものが手に入るのか」「どんな恐れから解放されるのか」「どんな楽しみが待っているのか」
という感情的な訴求を行うと効果が生まれやすくなります。
オファーのコピーを書く際には、この点に意識を向けてみましょう。
ポップアップフォームを表示させる
米国のコンテンツマーケティング・エージェンシー、Sieze mediaで紹介された記事に興味深い統計が紹介されていました。
http://www.siegemedia.com/social-media-marketing-world-2014-recap
Content Marketing Instituteの創業者、Joe Pulizzi(ジョー・ピュリッジ)氏によれば、彼のサイトのEメール購読者の55%~60%は、Eメールのオプトインを紹介するポップアップで登録していたそうです。
ポップアップフォームというのは、あるページを開いて数秒後のタイミング、またはカーソルをページ欄外にもっていくことをきっかけにしてサイト上に表示されるメールアドレス登録フォームのことです。
たとえば、こちらが実際のContent Marketing Instituteのブログ記事に表示されるポップアップフォームです。
http://contentmarketinginstitute.com/2014/11/wsj-content-marketing-not-native/
ポップアップフォームは見る側にとっては煩わしいものですが、サイトを運営する側にとっては強力な武器になる、とJoe Pulizzi氏は言います。
米国トップレベルのコンテンツマーケティング企業がポップアップフォームの効果を認めているわけですから、これを活用しない手はありません。
オプトインオファーを提供するページは専用のランディングページ、ブログ、ホームページなどがありますが、いずれのページでも、このポップアップは設定しておいた方が良いです。
実際に、米国のマーケティングに精通しているオンライン企業の大半は、必ずといって良いほど、オプトインオファーをポップアップでも表示させてくるものです。
まとめ
本記事では、効果的なオプトインオファーについてお伝えしました。
米国で著名なマーケティングに精通している企業や個人を見ていると、必ず、見込み顧客を増やすためのオプトインオファーを用意しています。
また、そのオファーが非常に秀逸であるため、ぜひ登録したいと思ってしまうような内容になっています。
せっかく自社サイトにトラフィックがあっても、そこで潜在顧客にオプトインしてもらえなければ、見込み顧客までステップアップさせることができません。
潜在顧客はコンタクト可能な見込み顧客にならない限り、こちらからアプローチすることができません。
そのため、オプトイン量が少ないと、結果的に売上の絶対量も少なくなってしまうものです。
今回いくつかの事例をご紹介しましたが、トラフィックをオプトインに転換するためには、質の高いオプトインオファーが必ず必要だということを強調したいと思います。
そして、それと合わせて大切なことが、オプトイン取得後のマーケティング・オートメーションです。現代はステップメールという非常に便利なツールがあります。
イベント・ドリブン・マーケティングのような高度なマーケティングでなくても、最低限、複数のステップメールをしっかりと組み合わせおくことによって、教育からセールスまでを成功させられるようになります。
ぜひ今回の内容を参考にして頂き、まずはあなたの顧客にとってベストなオプトインオファーを用意し、その後のフローを充実させるようにしてみてください。
オプトインの登録率が上がるとともに、最終成約数も多くなるはずです。
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
リードコンサルティング株式会社
代表取締役 小谷川 拳次
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