売れるホームページの作り方-21の改善ポイントと3つの事例解説

最終更新日:2020年8月23日
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目次

売れるホームページの作り方-21の改善ポイントと3つの事例解説 概要

本記事のテーマは、「売れるホームページの作り方-21の改善ポイントと3つの事例解説」です。

これまで、THE MARKETINGでは、ソーシャルメディアの活用法や効果的な動画マーケティング、見込み顧客を集めるためのオプトインページの作り方など、様々な手法をご紹介してきました。

これらの方法は非常に有効ですが、今回は、インターネット上で商品やサービスを販売する上で、もっとも基本的なテーマについてお伝えしていきます。

それが、「売れるホームページの作り方」です。

ソーシャルメディアをまだスタートしていない方でも、動画やオプトインページを作った経験がない方でも、ホームページについてはお持ちの方が多いと思います。

ところが、実際は、ホームページの何を変えれば売上が伸びやすくなるのか、わからない方も多いと聞きます。

実は、ホームページの構成というものは、文字の内容や大きさ、画像の有無、ボタンの大きさなど、ちょっとした要素を変更するだけでも、売上が劇的に変わる場合があります。

特に、成約率が少し上がると売上に大きく影響するような商品やサービスを扱われている方であれば、ホームページの構成をどう最適化すれば良いのかを知っておくことは非常に重要です。

これは、ネットマーケティングの専門用語では、「ウェブサイト最適化」(Website Optimization)と呼ばれる分野になります。

自社のウェブサイト、すなわちホームページの各要素を最適化することによって、商品やサービスが飛躍的に売れるようになる可能性もあるのです。

よって、本記事では、売れるホームページの作り方というテーマについて、

  1. 売れるホームページの基本要素
  2. 売れるホームページに変わった成功事例
  3. ホームページの効果計測方法

といったトピックにまとめて、情報をお伝えしていきます。

売れるホームページの基本要素

まず、基本理論として、売れるホームページを作る上ではどのような点に注意すべきか、マーケターのSmriti Chawla(スミリティ・チャウラ)氏が21個のポイントにまとめた記事がありますので、ご紹介します。

こちらは、Visual Website Optimizerという、ウェブサイト最適化のツールを販売するサイトに掲載された記事を引用しながら、その要点をお伝えします。

すぐにでも実践できるものがありますので、ぜひ参考にしてください。

Visual-Website-Optimizerのウェブサイト
出典:http://visualwebsiteoptimizer.com/

21 Conversion Optimization Best Practices for Beginners
「初心者が成約率を上げるための21の方法」
http://visualwebsiteoptimizer.com/split-testing-blog/conversion-optimization-best-practices/

1.申込フォームから不要な入力項目を削除する

これは、単純に申込みフォームや問合せフォームの中にある入力項目の数を減らす、ということです。

売れるホームページとは、お客様からの申込みや問合せが多いホームページであることを意味します。

そこで、お客様からの申込みや問合せの数を増やすためには、できるだけスムーズにフォームへの入力を済ませて頂く必要があります。

ところが、少しでも多くの情報を取得すべく、本来、申込み時点では不要な情報まで入力項目に設置している場合があるものです。

あなたのホームページの申込みフォームを振り返ってみて、もしも入力項目が必要以上に多いようでしたら、できるだけ最小限の入力項目だけにしてみましょう。

Chawla氏によれば、入力項目を11項目から4項目に減らしたところ、成約率が160%も上昇した事例があるそうです。

2.Call-to-action(CTA)ボタンには目立つ色を使う

Call-to-action(CTA)ボタンとは、行動を促すボタンという意味です。

具体的には、ホームページの中に設置する申込みボタンのことで、「今すぐお申込みを!」や「ご購入はこちらから」といった、購買行動を誘導するボタンのことを意味します。

たとえば、一般的には、緑色のボタンよりも赤色のボタンの方がより目立ちやすく、購買につながりやすい、という話があります。

たとえば、こちらのボタンの比較をご覧になってみてください。より赤色のボタンの方が目立つように見えます。

Call-to-actionボタンには目立つ色を使う

ただし、Chawla氏によれば、単純に赤のボタンがいいとか、緑のボタンがいいということではなく、そのページにおいてより目立つ色は何かという視点で考えていくと良いと伝えています。

あなたのホームページにおいて、申込みボタンを見直すとすれば、どのような目立つ色にできるかを考えてみてください。

3.イメージスライダーを使わない

イメージスライダーとは、ホームページ上で画像をクリックすると別の画像に切り替わったり、自動で次の画像に切り替わっていくようなものを指します。

一見、格好よく見える場合もありますが、実際にはイメージスライダーを使うと成約率が下がることが多いため、こちらは使わないことをお勧めします。

4.安易に画像素材を使わない

ホームページに掲載する画像は、安易に画像素材を使わない方が良い場合があるようです。

画像などを掲載する時は、ついつい、出来あいの綺麗な画像素材を使う場合があると思います。

ところが、人物画像のケースでは、一目で画像素材と分かるようなものよりも、人間味が感じられる“本物の人物画像”の方が、成約率が高い場合があります。

具体的には、プロのモデルによる出来あいの画像素材よりも、その会社で働いている普通の従業員や社長といった、本物の人物画像を掲載する方が、親しみが感じられることがあるそうです。

あるテストでは、ホームページに掲載する写真画像を以下のようなモデルの画像素材の人物写真から、その会社の創業者の人物写真に変えただけで、35%も申込が増加したそうです。

ホームページに掲載する写真画像1

ホームページに掲載する写真画像2
出典:http://www.marketingexperiments.com/blog/general/stock-images-tested.html

ホームページを作る際にはついつい綺麗なサイトにしようと思い、出来あいの画像素材を多用することがありますが、ぜひ、あなたの社内の風景や人物写真など、本物の画像を掲載してみるようにしましょう。

5.Call-to-action(CTA)ボタンの文言をテストする

前述したCall-to-action(CTA)ボタンとは、行動を促すボタンという意味でした。

このボタンの中に記載する文言を工夫してみましょう。

たとえば、「送信する」や「登録する」といった文言だけではなく、その後の行動ステップも明示して行動訴求してみましょう。(例:「登録して今すぐ動画を観る」)

あるテストによると、「自分のアカウントを作る」というボタン内の文字を「アカウントを作る&今すぐ開始する」といった文字に変えただけで、31%もの支払確率が上がったそうです。

6.Call-to-action(CTA)ボタンをページの上部(above-the-fold)に配置する

CTAボタンですが、これはできるだけページの上部に設置する方がクリックされる確率が高くなることが証明されています。

専門用語ではabove-the-fold(フォールドの上)と呼ばれますが、あるサイトを訪れて、画面の下の折り目(フォールドライン)より上部にCTAボタンを設置することです。

このポイントを押さえたサイトは、クリック率が41%増加したそうです。

7.動画を設置する

もしもあなたが、説明が難しい商品やサービスを扱っている場合、動画をランディングページに設置すると成約率が上がります。

たとえば、商品を使っているシーンや、ベネフィットや特徴を説明したもの、そして商品の使い方の説明などは最適だと言えます。

このような動画を設置したことによって、コンバージョンが2倍になった事例もあるそうです。

ただし、動画は決して長すぎにならないよう、2分~3分程度にまとめるようにしましょう。

8.明確なヘッドラインを設置する

たとえば、ホームページ内の商品販売ページにおいて、ページ最上部におく言葉―ヘッドラインを変えるだけで、全く違う結果が生まれることがあります。

こちらはMovexaというサプリメントの販売ページですが、ヘッドラインに「サプリメント」という一言を追加しただけで、89%も成約率が上がったそうです。

Movexaというサプリメント販売ページ

9.緊急性を訴求する

ホームページの説明文、そして特にショッピングカート近くの購入に直結する場所には、必ず期間や個数を限定した緊急性を訴求しましょう。

緊急性とは、顧客がそのページを見た際に、なぜ後で購入するのではなく、今すぐに購入しなければならないかを認識させるために重要なポイントです。

緊急性を訴求する場合、「あと何時間」といった時間の訴求、あるいは「あと何個」といった表示が効果的です。

たとえば、こちらは「あと○時間以内のお申込なら金曜日にお届けします」といった訴求です。

こちらの仕組みは、Amazonの購入ページにも同様に見ることができます。

もしもあなたのホームページに緊急性の訴求が無ければ、ぜひお試しになってみて下さい。

時間締切による緊急性を訴求

10.問い合わせ先電話番号をページ上部に大きく表示する

ホームページの上部には、電話番号を大きくはっきりと表示させるようにしましょう。

電話番号が目立つ位置にわかりやすく表示されているだけで、信用性が上がるだけでなく、何かあった時にはすぐに連絡が取れる会社だという印象をもってもらえます。

また、当然ながら、電話経由での申込み数の増加が期待できることになります。

11.Call-to-action(CTA)は、文字リンクではなくボタン画像にする

商品を販売する際に、単にテキスト文字にリンクをつけて購入させようとしていませんか?

たいていの場合、「こちらから申し込む」といった文字にリンクをつけても、他の文字に埋没してしまって目立たず、申込みがされにくくなることがあります。

そのため、申込みや登録のような行動を訴求させる部分は、文字リンクではなく、きちんとボタン画像を設置するようにしましょう。

12.魔法の言葉「無料」を使用する

何らかの行動訴求をさせる際に、「無料」という言葉を付けると、成約率が上がります。

単純にこの言葉を設置しただけでも、行動訴求させる際の成約率が28%アップした事例もあるそうです。

たとえば、資料請求や問合せ、無料でのお試しサービスなどを訴求する際には、必ず「無料」という言葉を表示させるようにしましょう。

13.提案内容に価値付けをする

お客様の「私にとってどんなメリットがあるのか?」という疑問に答えるために、商品やサービスのメリットを書き、価値を伝えるにしましょう。

簡潔にメリットを伝えるためには、申込みフォームの横に、以下のような「ブレット」と呼ばれる箇条書きを添え、価値を説明することが有効とされています。

提案内容に価値付けをする

14.本物の「お客様の声」を掲載する

もしもあなたが「お客様の声」を掲載するなら、顔写真と氏名をしっかり掲載するようにしましょう。

そうしなければ偽造や嘘の声ではないかと疑われ、信憑性が生まれません。

最も効果的なお客様の声は、あなたの商品について何が特徴的なのか、そしてあなたのオファーのメリットについて強調して証言してくれるものです。

15.賞を獲得しているなら、はっきりと明示する

もしもあなたが何らかの賞を受賞しているならば、ぜひその賞を証明できるようなロゴを掲載してみましょう。

Chawla氏によれば、受賞を証明するロゴを掲載しただけで、72%も成約率が上昇した事例があるそうです。

以下の事例では、左のサイドバーに受賞を証明するロゴを掲載しています。

賞を獲得しているならはっきりと明示する

16.差別化された価値を明確化する

“Value proposition”(バリュー・プロポジション)というマーケティング用語があります。

これは、“企業が顧客に提供できる価値”について定義したものですが、ここで大切なことがあります。

それは、他社では体験できないような差別化された価値をしっかりと定義し、あなたのホームページ上で表示していくことです。

これは言い換えれば、“他社ではなく、あなたの会社を選択する理由”だと言えます。

エキスパートたちによれば、この理由があることによって、成約率が上昇するそうです。

17.口コミサイトのレビュー評価をつける

口コミサイトをご存じでしょうか?一般ユーザーがその商品やサービスを評価するサイトのことです。

日本では、たとえば「食べログ」や「@コスメ(アットコスメ)」のようなものが有名です。

このような口コミサイトのレビューで高い評価が得られた場合は、その口コミをサイト上で表示させることができるウィジェット(ページや画面に埋め込み可能なアプリケーションのこと)をホームページ上で掲載するようにしましょう。

Express Watches社が実施したデータでは、このようなウィジェットをつけただけで、58%もセールスの成約率が上昇したそうです。

このような評価は“社会的証明”として、あなたの会社の商品がどれだけ優れているかを証明するのに役立ちます。

18.セキュリティシールを表示させる

セキュリティシールとは、セキュリティ会社が発行する安全証明書です。

このようなマークをホームページ上で表示させることができれば、クレジットカードなどの個人情報を入力する際に、顧客が安心感をもってあなたの会社と取引することができるようになります。

セキュリティマークを取得するのはお金がかかる場合が多いですが、ノートンのセキュリティシールを掲載しただけで、成約率が11%も上昇した事例もあるそうです。

ノートンのセキュリティシール

19.ライブチャット機能を使う

ある瞬間にサイトにアクセスしているお客様とライブチャットですぐに顧客対応ができると、売上向上につながるそうです。

バージン航空は、チャット機能によってアップセルを試みたところ、チャットを使う顧客は一般の顧客よりも15%以上申込みをする傾向があったそうです。

日本でもライブチャット機能を活用できるサービスは色々とありますので、サポートの範囲が及ぶ場合は、ぜひ試してみると良いでしょう。

20.サイトの目的と関連性の高い画像を使う

ホームページには、ある商品を購入してもらう、あるサービスを利用してもらうといった特定の目的があります。

ここで大切なことは、それらの目的と関連性の高い画像を使っていく、ということです。

たとえば、セミナー集客をする会社なら、セミナー集客が目的であり、ゴールとなります。

その場合、多くの人が集まって受講している盛況感がある画像(ゴールのイメージ)を使うということです。

実際に、以下のようなイベント集客の画像比較では、40%も成約率に違いが生まれたそうです。

バーチャルなイベントではなく、リアルのイベントであることをより認識してもらうことによって、成約率が高まったそうです。

サイトの目的と関連性の高い画像を使う

21.価格を保証する

ほとんどの顧客は、自分がもっとも良い買い物をしたと思いたいものです。

そのため、もし可能であれば、あなたの会社が提供する価格が、市場においていかにお得な価格なのかを説明し、保証することです。

これを伝えることで、安心して購買して頂くことができ、成約率が高まるそうです。

以上、Chawla氏が提唱する21項目のポイントについてご紹介させて頂きました。

これらのポイントは、すでにホームページをお持ちの方であれば、すぐにでも見直しがかけられる部分になるかと思います。

最後に、Chawla氏は、Call-to-actionを一つのページにいくつも入れるべきではなく、理想的には1つのページにたった1つのCall-to-actionを入れると良いと言っています。

具体的には、申込みボタンは1つのページに1つにすべきです。

あまりにも多くの行動訴求に関する選択肢があると、人は迷ってしまい、結局は成約率が減少してしまう傾向があるようです。

ついつい、1つのページにいろいろな種類の申込みボタン(Call-to-action)を入れがちになってしまいますが、できるだけ1つだけを入れるようにしていきましょう。

売れるホームページの作り方 事例解説

事例1.Cook Travel(BtoC)

1社目の事例は、American Express Travelの代理店をしている、Cook Travel(クック・トラベル)の成功事例をご紹介します。

Home

クック・トラベルのロゴ

出典:
http://www.widerfunnel.com/proof/case-studies/travel-agency-gets-48-more-phone-calls-each-day-after-conversion-optimization-ab-testing

【ビジネスの概要と課題】

Cook Travel社は、国際線のファーストクラスやビジネスクラスを使って世界を飛び回るビジネスパーソンのための、海外旅行券手配サービスをおこなっています。

Cook Travelが運営するPlanetAmex.comは、サイトに1カ月で数千ものアクセスを取れていました。

ところが、分析の結果、ある事実がわかったのです。

まず、サイトにアクセスしてくるそれらのユーザーのうち、申込を決断しないユーザーのページ滞在時間が短い傾向にあることがわかりました。

そして、1ページのみを閲覧してサイトを離脱した訪問の割合を表す「直帰率」も非常に高かったのです。

こちらのサイトに訪問するユーザーの91%は新規訪問者だったため、彼らにとっては絶好の見込み顧客になるはずでした。

ところが、実際には申込に至らない数が多かったため、取りこぼしがあったのです。

そこで、どのようにしたらサイトにアクセスしてきたユーザーから、より多く問い合わせや予約をしてもらうことができるのかを課題として、サイトの改善に取り組むことにしました。

【ホームページ改善への取り組み】

そこで彼らは、より多くの問い合わせや予約を得るために、ページのデザインやコピー、コンテンツを変更してテストを行うことにしました。

その結果、人がオンラインで旅行を申込む際には、信頼性がカギとなることが分かりました。

その一方で、改善に取り組む前のページは信頼性が低かったことが判明したのです。

たとえば、受賞してからかなり時間が経っている賞のマークや、古いバージョンのロゴが掲載されていたことです。

また、セールスポイントとなる最も大切な文章が、ページの下部に配置されていたのです。

さらに、使用している画像の多くが、ターゲットとなるユーザーと無関係のものが多かったのです。

他にも、サイト内のカテゴリー別の項目を説明するナビゲーションボタンが多すぎることや、サイトを訪れた方が、具体的にどんなアクションをとったらいいのかが不明確な作りでした。

その変更前のサイトは、以下の通りです。

クック・トラベルのウェブサイト-変更前

そこで、Cook Travel社は、サイト改善の仮説を立て、主に下記3つの変更を加えたサイトを制作しました。

1)ベネフィットの明示

「ファーストクラスやビジネスクラスの運賃を割引」という核となるベネフィットを、アクションボタンのそばに追加しました。さらに、アクションボタンのサイズを2倍大きくしました。

2)信頼性の向上

信頼性を高めるために、各航空会社のロゴを追加しました。

3)オファーの強調

60%割引を分かりやすく表示しました。そして、なぜこのサイトで予約すべきなのかという理由を説明するブレットを表示しました。

そして、現状のサイトと変更を加えたサイトで、どちらがより多くの問い合わせや申込に繋がるかをテストしたのです。

こちらが、変更後のページとなります。

クック・トラベルのウェブサイト-変更後

【結果】

以上のような3点のポイントを踏まえた変更をおこなうことによって、こちらの結果は、なんと48%もの電話問合せの増加につながったそうです。 

信頼性を向上させるためのポイントを改善させることによって48%もの変化があったのですから、長期的に見れば大きな収益の違いをもたらしてくれるようになります。

事例2.1-800-DENTIST(BtoC)

次は、1-800-DENTISTという歯科医の紹介サービスを行うサイトの事例です。

1-800-DENTISTのロゴ

http://www.1800dentist.com/

出典:http://www.marketingsherpa.com/article/case-study/b2c-optimizing-step-one-funnel

【ビジネスの概要と課題】

1-800-DENTISTは、オンラインで歯科医を検索できるサービスを提供するサイトです。

このサイトでは、事前に選別された何千人ものプロの歯科医を、場所や受けたい治療の種類、保険診療か自費診療か、などの希望で探すことができる特徴を持っています。

1-800-DENTISTはTVなどのメディアでも積極的に広告を出稿していて、広告を見た人がウェブサイトへアクセスし、歯科医を探すような流れも作り出すことができていました。

こちらのサイトでは、もともとは、以下のようなパターンのページを用意していました。

これを、パターンAとします。

1-800-DENTISTのウェブサイト-パターンA

以前からのテストによれば、このサイトへの来訪者が歯科医を検索する上で必要な項目を、

1.トップページで最低限の情報登録をさせる
2.その次の画面で、さらに必要な全ての情報の登録をさせる

といった2つのステップで一気に必要情報を取得する流れよりも、5つのステップに細分化して必要事項を入力させた方が、情報登録をしてもらいやすいことがわかっていました。

そこで、検索者の情報登録を2ステップから5ステップに変更しましたが、情報登録自体の成約率が上昇した一方で、そのサイトを見てすぐにサイトから離れてしまう「離脱率」も上昇してしまいました。

ここでの問題は、最初のステップにおいて入力してもらう3つの項目として、

  1. 「郵便番号」
  2. 「希望する治療内容(クリーニング、ホワイトニング、親知らず etc..)」
  3. 「保険診療か自費診療か」

といった情報は、適切な歯科医を探すのに必ず必要な項目だということです。

そのため、これらの項目を削除することはなかなか難しいという課題を抱えていました。

これまではパターンAのように、これらの3項目を最初の1ステップ目で取得していましたが、離脱率の点を考えると、別の方法を検討する必要がありました。

そこで、現在5ステップで取得している情報を削減することなく離脱率を減少させるという、情報入力の流れ(コンバージョンファネル)の最適化が課題となりました。

【ホームページ改善への取り組み】

こちらは、コンバージョンファネルを最適化し、離脱率を減少させることを目標としました。

そこで、可能な限り最初のステップをシンプルにすることにしたのです。

分析した結果、ステップ1からステップ5にかけて離脱率は減少していくため、ユーザーはいったん入力を始めればそのまま次のステップへ遷移して入力を続けると仮説を立てました。

従って、ステップ1で入力してもらっていた3項目を1項目のみにし、残りの2項目は後のフォームで入力してもらうように変更したのです。

まず、歯科医の検索においては、どのエリアの歯科を探すかという「場所」が最も重要な要素であるため、ステップ1ではシンプルに郵便番号だけを入力してもらうようにしました。

そして、ランディングページを2つ作り、登録項目の数を変更した形のA/Bスプリットテストを行いました。

まず、パターンAは、前述した通り、郵便番号、どんな治療を希望か、保険治療か自費診療かを掲載しました。

そして次に、パターンBは、郵便番号のみを掲載する形式にしました。

【パターンB】

1-800-DENTISTのウェブサイト-パターンB

【結果】

さて、このA/Bスプリットテストの結果、1週間もたたないうちに、パターンBのほうが23%も登録が多くなったことが分かりました。

この事例では、ホームページの最初に表示させる画面の登録項目数を3つから1つに変更するだけで、23%もの登録率を上げるという成果を生み出しました。

これは登録項目数を変えるという非常に簡単な変更点ではありますが、中長期的には、登録数に大きな影響を及ぼす重要な改善となりました。

事例3.BabyAge(BtoC)

3つ目の事例は、妊婦や乳幼児向けの商品を1999年からオンラインショッピングサイトで販売しているBabyAge社の事例です。

BabyAgeのロゴ

http://www.babyage.com/

出典:
http://www.widerfunnel.com/proof/case-studies/babyage-com-e-commerce-retailer-lifts-sales-conversion-rate-by-22-with-conversion-rate-optimization

【ビジネスの概要と課題】

BabyAge社は、ベビーベット、ベビーカー、おもちゃなどを販売しています。

こちらは、販売収益がアメリカのeコマースTOP500のランキングで280位に入るほど、売上を上げているサイトです。

BabyAgeでは、広告からのアクセスとユーザーの自然検索から、毎月安定したアクセスが流れてきていました。

ある時、経営陣から、サイトの購入率向上の要望が出ました。

サイトへの訪問者が最初のページを訪れてから商品を購入するまでの流れにおいて、ウェブページのデザインに改良の余地があるのではないかという仮説が立てられました。

経営陣は、科学的な分析に基づくテストが行なわれない限り、ページデザインが適切に改善されることは無いと考えていて、直感に頼るような方法はとるべきではないとしました。

そこで、専門知識を持ったマーケティングの専門家に協力を依頼し、テストを行ったのです。

ここでの目的は、サイトを訪れた人の購入率のアップでした。

なお、テスト前のページは、こちらになります。

BabyAgeのウェブサイト-テスト前

【ホームページ改善への取り組み】

そこで、サイト担当者がおこなったことは、まず商品ページのデザインテンプレートを変更し、購入率アップを目指すことにしました。

調査の結果、成約率を下げていると予測される箇所を割り出し、それらを改善するために4つのデザインテンプレートを新たに作成しました。

そして、Google website optimizer(現在は「ウェブテスト」に名称変更)を使用してテストを行いました。

この機能では、訪問者がページにアクセスするたびに、訪問者が気づかないうちにランダムに種類の異なるデザインのページを表示させ、どのデザインが最も購入率が高くなるのかを自動でテストすることができるのです。

そして、4つのデザインテンプレートのうち、どれがもっとも購入率が上がるサイトデザインなのかを探しました。

このテストの結果、もっとも購入率が上がるページは以下のページになることが分かりました。

【テスト後のページ】

BabyAgeのウェブサイト-テスト後

【結果】

結果的に、こちらのデザインにすることによって、購入率を22%アップさせることができました。

これは、無料で活用できるGoogleアナリティクスのウェブテストというツールを活用するだけで、購入率を22%向上させることができたことになります。

一般的に、ネットが発達していない時代は、申込みページのデザインは担当者の経験や勘、そして直感に頼っていました。

ところが、ネットマーケティングの発達した現代においては、このようなツールを活用して、客観的なデータを基にして、申込みページを最適化することが可能になります。

Googleアナリティクスウェブテストでは、ウェブページのさまざまなデザインやレイアウトをテストして、サイト訪問者の行動にどのような変化があるかを把握できることになっています。

このデータを参考に改善を図ると、売り上げ数や申し込み数の増加など、オンラインビジネスの目標達成につなげることができるようになります。

その他の参考事例

なお、他にも、いくつかの参考事例を補足的にご紹介します。

たとえば、こちらは人間味を前面に押し出した事例です。

37signalsは、ウェブアプリケーションの制作販売会社です。

Highriseのロゴ

https://highrisehq.com/

出典:http://blog.crazyegg.com/2013/12/06/conversion-rate-optimization-case-studies/

この会社がテストした内容は、通常のデザインのページとは全く異なる新しいデザインのページでした。

一般的なページから、笑顔の人物写真をページ全体に配置して、人間味を前面に押し出したページに変更したのです。

その結果、写真をページ全体に配置したページのほうが、通常のページよりも登録率が102.5%アップするという結果を得ることができました。

また、売上ベースでは、33%も売上を伸ばすことができました。

この左側が変更前のページで、右側が人物写真によって人間味を出した変更後のページです。

Highriseのウェブサイト

次にご紹介するのは、Call to Actionボタンを目立たせて成功した事例です。

Nature Airは、コスタリカ、ニカラグア、パナマの3国で飛んでいる航空会社です。

Nature-Airのロゴ

Costa Rica Airlines

出典:https://blog.kissmetrics.com/100-conversion-optimization-case-studies/

彼らは、コスタリカ、ニカラグア、パナマを結ぶ飛行機の航空券販売や、宿泊とのパッケージ商品を販売していました。

こちらのテストは、旅行情報などのコンテンツを記載しているエリアに申込ボタンを目立たせて表示させる、というシンプルな変更を加えただけです。

変更前のサイトは、こちらです。

Nature-Airのウェブサイト-変更前

このサイトのコンテンツ部分に申込みボタンを目立たせた変更後のパターンが、こちらです。

Nature-Airのウェブサイト-変更後

このテストの結果、購入率が2.78%から19%にアップしました。

このような小さなポイントの変更のみで、約6倍の成約率に高めることができたのです。

このテスト結果は、どんなに魅力的なオファーを作ったとしても、それが訪問者の目に留まらず、クリックされなければ意味が無いということを教えてくれています。

最後にご紹介するのは、顧客の声を掲載して売上が上がった事例です。

WikiJobは、イギリスで最大規模の、月間50万人が訪れる大卒向け就職情報サイトです。

WikiJobのロゴ

http://www.wikijob.co.uk/

出典:http://visualwebsiteoptimizer.com/split-testing-blog/customer-testimonials-increase-sales/

こちらのサイトでは、2週間で14ポンド(約2,400円)の就職対策サービスへの申込ページにおいて、お客様の声をページのどの部分に掲載するかをテストしました。

こちらが、もともとのサイトとなります。

WikiJobのウェブサイト-変更前

元々のページでは、お客様の声をホームページのかなり下に表示していたため、上部に掲載するように変更しました。

それが、こちらのページとなります

WikiJobのウェブサイト-変更後

結果的には、お客様の声をページ上部に掲載するように変更しただけで、売上が34%アップしたそうです。

この場合、お客様の声を上部に掲載して信頼性が高まり、成約率の上昇に結び付いたと言えるでしょう。

効果計測のポイント

最後に、効果計測のポイントをご紹介します。

これまでご紹介した通り、売れるホームページを作るためには、一にも二にも効果計測が大切になってきます。

過去に、ネットが発達していなかった時代には、サイト制作者の勘や主観といった経験値に頼るサイト制作が中心でした。

ところが、効果計測のツールが発達している現代では、どういったパターンが最も成約率が高くなるのかを含め全てを数字で計測することができるようになっています。

もしかしたら、現在のあなたのサイトは、担当者の方の経験値に依存したレイアウトや構成になっているかもしれません。

ただし、今回の事例でお伝えしたように、ほんの少しの構成の違いだけで、成約率と売上が劇的に向上する場合があります。

そのため、あなたのホームページがうまく機能しているのか、していないのかを判断するためには、ぜひ数値を計測していただきたいと考えます。

それでは、こちらでどんな点に注意すべきかをお伝えしていきます。

効果計測する目的を確認する

まず、効果計測をするにあたっては、目的を確認することが大切です。

一般的な傾向として、ただ何となく効果計測ツールを導入するだけでは、どの数値を、何のために追っていくのかが理解できないために、計測自体が長続きしないからです。

自社のどのページの成約率を向上させるのか、どの商品の売上げを伸ばしたいのか、といった具合に、まずは効果計測する目的を社内でしっかりと確認しましょう。

ゴールを設定する

次に大切なことは、目的からさらにもう一歩踏み込んだ具体的なゴールを設定することです。

あなたのホームページにおいて、来訪者であるお客様にどのような行動をとってもらいたいのか、その定義を明確にします。

たとえば、ゴールは「商品申込の成約率を10%上げること」「メールマガジン登録率を2倍にすること」「サイト来訪者数を30%増やす」といった具合に、明確なゴールを設定することです。

計測する数値

効果計測を初めて行う方は、まだどんな数値を計測していくべきかが理解できない場合もあると思います。

そこで、これだけは確認すべきだと考えられる数値をお伝えしていきます。

【コンバージョンレート(CVR)】

コンバージョンレートとは、サイトへの訪問者数の内、実際に何人が申込みをしたかの割合を表す数値です。

たとえば、100人がそのサイトに訪れて、1人が商品を購入したという場合、コンバージョンレートは1%になります。

【顧客獲得単価(CPA)】

こちらは、PPC広告やFacebook広告など、お金をかけてアクセスを獲得している場合は必ずチェックしなければいけない数値です。

具体的には、ゴールとする成約1件の申込を獲得するのに、いくらかかっているのかを表す数値です。

たとえば、10万円の広告費をかけて1名が申込する場合、CPAは10万円となります。

【離脱率】

離脱率とは、サイトに訪れたユーザーが、こちらがゴールとする商品購入などの行動を取ることなく、離脱(ページから離れてしまうことや、ブラウザを閉じること)する割合のことです。

例えば、申込ボタンを押したあとの決済ページで離脱率が高い場合は、申込意欲が高いユーザーを取りこぼしているので改善が必要ということが分かります。

【直帰率と滞在時間】

直帰率とは、何らかのきっかけで特定のページに訪れたにも関わらず、他のページへ進むことなくそのページを最後としてサイトから離脱した場合の数値です。

滞在時間とは、そのページにアクセスしてからどれくらいの時間ページを見ていたのかを表す数値のことです。

たとえば、直帰率が高く滞在時間が短い場合は、そのページに期待していた情報と違ったために、すぐにページを閉じたか、一目見て興味が無いと思われた可能性が高いと言えます。

仮にこのページのアクセス数が多い場合は、取りこぼしが多い状況になっているので改善が必要だと考えられます。

また、入り口となるランディングページの直帰率が高い場合は、次のページへ進むための誘導が上手く出来ていないことを示しています。

効果計測する際のポイント

効果計測したデータは、お客様の嗜好を判断する貴重なデータとなります。

そのため、

  • どんなキーワードで検索してきたユーザーが申し込んだのか
  • どんな地域からのアクセスが、一番申込みが多いのか
  • どんな時間帯の申込みが多いのか
  • 新規のお客様の申込が多いのか、それともリピーターからの申込みが多いのか

といった大まかな嗜好や特徴を確認して、自社のサイトレイアウトやメッセージを改善させる材料としていきます。

計測ツールは何を使うべきか

サイトの各ページの計測を行うには、無料で使えるGoogle Analytics(グーグル アナリティクス)が最もお勧めです。

グーグルアナリティクス
http://www.google.com/intl/ja_jp/analytics/

こちらはGoogleが提供する計測ツールで、大変優れた機能を持っています。 

また、レイアウトの異なる複数のページをランダムに表示させて、各ページのテストをおこなうためには、Google Analyticsの「ウェブテスト」機能を使用します。

どの場所をテストすれば良いか

たとえば、簡単に2種類のパターンを用意してテストするA/Bスプリットテストでは、こちらのような主要な箇所をテストしていきます。

  • ヘッドコピー(見出しのテキスト文字)
  • 画像のパターン
  • Call to Actionボタンの色やテキスト
  • ページレイアウト
  • 価格(商品を販売している場合)

どのようにテストすれば良いか

では、実際のテスト方法についてお伝えします。

例えば、ヘッドコピーAとヘッドコピーBの2種類を作り、Google Analyticsのウェブテスト機能を使ってアクセスを均等に割り振っていきます。

そして、AとB、どちらのコピーがよりコンバージョンレートが高いかを測定することによって、ページを最適化することができます。

なお、一度のテストでは一箇所のテストに絞ることです。

たとえば、ヘッドコピーならヘッドコピーだけをテストし、同時に画像や価格のテストなどを織り交ぜない、ということです。

同時にいくつもの要素を変えてテストをすると、何が変動要因なのか分からなくなってしまい、効果的なデータを計測することができなくなってしまいます。

この場合は、まずはヘッドコピーの要素だけをテストして効果的なパターンを見つけ出します。

その次に、画像のパターンテストをおこない、効果がある画像を見つけます。

それから最後に価格をテストする、といった具合に、一度に一つだけの要素をテストしていくことが大切になります。

まとめ

本記事では、売れるホームページの作り方に必要な条件や事例をご紹介しました。

ほんの少しのパターンを変えただけで成果に何倍もの違いが生まれることがあったことに驚かれた方もいるかもしれません。

売れるホームページというものは、最初からいきなり作れるものではありません。

効果計測のツールを活用して地道なテストを継続した結果、初めて生まれるものです。

実際に、ネットで大きな売上を上げている企業は、データ解析とパターンテストを継続しています。

マーケティングは科学だ、という言葉がありますが、正確なデータが取れれば、客観的に何を改善すべきかが明確になります。

そして、決してテストを止めることなく、常に何かしらの要素をテストし続けてくことによって、高いコンバージョンレートが出るようにサイトを最適化することができます。

今はGoogle Analyticsといった便利な無料ツールがありますから、まだアクセス解析やパターンテストをおこなっていない場合は、ぜひこれをキッカケに導入されてみてください。

単純なテストを始めてみるだけでも、すぐに成果を体感いただくことができるはずです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

小谷川-拳次

リードコンサルティング株式会社
代表取締役 小谷川 拳次

【本記述の無断転載・転用・盗用を一切禁止します】
無断転載・転用・盗用といった著作権侵害には民事上・刑事上の罰則が適用されます。
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